フジテレビを揺るがす中居正広氏（52歳）の引退騒動。その余波は、同局の看板バラエティ番組『新しいカギ』にも深刻な影響を及ぼしているという。元国民的アイドルの起こした女性トラブルは、単なる芸能スキャンダルにとどまらず、テレビ局の経営基盤をも揺るがす事態へと発展している。
巨額解決金と幹部社員の関与疑惑、CMスポンサー80社が撤退
2023年6月に発生したとされる女性トラブル。中居氏が9000万円もの巨額解決金を支払って示談したとの報道を受け、1月23日に芸能界からの引退を発表した。さらに、フジテレビ幹部社員A氏の関与疑惑も浮上し、局上層部は1月27日に10時間に及ぶ記者会見を開き、港浩一社長（72歳）と嘉納修治会長（74歳）の辞任を発表する事態に発展した。
中居正広氏が所属していたSMAPの画像
この騒動を受け、フジテレビと距離を置くCMスポンサー企業は80社近くに上り、1月末には同局で流れるCMはACジャパンのものばかりになってしまった。企業イメージへの悪影響を懸念するスポンサーの撤退は、フジテレビの経営に深刻な打撃を与えている。
ドラマ制作協力の横浜市がクレジット削除、番組打ち切りの可能性も
中居氏の出演番組への影響も深刻だ。清野菜名さん（30歳）主演の月9ドラマ『119エマージェンシーコール』に制作協力している横浜市は、フジテレビへの厳しい姿勢を示し、協力クレジットの削除を決定。今後、機材貸し出しや演技指導が停止されれば、ドラマ打ち切りの可能性も囁かれている。
「企業の社会的責任（CSR）を重視する横浜市にとって、今回の騒動は看過できない問題です。市民からの批判も考慮し、フジテレビとの関係を見直すのは当然の流れでしょう」と、メディアアナリストの山田氏（仮名）は語る。
看板バラエティ『新しいカギ』制作に暗雲、フジの窮地
そして、その影響はバラエティ番組にも及んでいる。スポーツニッポンは、人気特番『逃走中』の制作が困難になっていると報じた。CM収入の激減、ロケ地協力の難航、制作スタッフ不足など、問題は山積している。
フジテレビ本社ビル
さらに、芸能プロ関係者によると、今やフジテレビの看板バラエティとなった『新しいカギ』の制作も非常に厳しい状況にあるという。番組の存続を危ぶむ声も上がっており、フジテレビは正念場を迎えている。
今後のフジテレビの対応に注目集まる
中居氏の引退騒動は、フジテレビの企業体質そのものを問う事態へと発展している。今後の番組制作、スポンサーとの関係修復、そして企業イメージの回復に向けた取り組みが、同局の未来を左右するだろう。視聴者、そして関係者の注目は、フジテレビの対応に集まっている。
