フジテレビを巡る一連の騒動は、CMスポンサーの撤退や経営陣の辞任など、大きな波紋を広げています。14年前、Twitterへの投稿でフジテレビの韓流偏重を批判し、大きな騒動の火付け役となった俳優の高岡蒼佑氏は、今回の事態をどのように見ているのでしょうか。本記事では、高岡氏のインタビューを基に、彼の視点を探ります。
14年前の韓流批判を振り返る
2011年、高岡氏の「8は今マジで見ない」というツイートは、フジテレビの韓流偏重に対する批判として大きな反響を呼び、抗議デモや不買運動にまで発展しました。当時、人気俳優としてフジテレビのドラマにも多数出演していた高岡氏の発言は、大きな衝撃を与えました。
高岡蒼佑氏インタビュー
高岡氏は当時を振り返り、「フジテレビに恨みがあったわけではない。良いものを作っていたのに、なぜ韓流コンテンツばかりを放送するのか疑問だった。特に東日本大震災の後だったこともあり、テレビの影響を受けやすい10代の子たちが韓国のネタばかりを目にするのはもったいないと感じた」と語っています。
芸能界全体の構造的問題を指摘
高岡氏は、今回のフジテレビの問題は、芸能界全体に根付く構造的な問題だと指摘します。芸能事務所における社長とタレントの関係性や、テレビ局のプロデューサーとタレントとの関係性など、業界全体に蔓延する「接待文化」に疑問を呈しています。
高岡蒼佑氏
「芸能事務所の社長が自分のところの女優を家に住まわせる、女性が集まる場所にテレビ局のプロデューサーがいるといった話は、フジテレビに限ったことではない。ホストやホステスの世界と変わらない、太客やスポンサーをどれだけつかまえられるかという世界だ」と高岡氏は語ります。
経営陣の交代だけでは解決しない
高岡氏は、フジテレビの経営陣が変わったとしても、業界全体の構造が変わらない限り、根本的な解決にはならないと考えています。「権力を持ちたい人間は必ず現れる。業界の構造自体が変わらなければ、同じことの繰り返しだ」と指摘しています。
テレビへの過剰な信頼に警鐘
高岡氏は、ジャニーズ問題や中居正広氏の問題など、様々な問題が明るみになっているにもかかわらず、世間一般がテレビに過剰な信頼を寄せていることに警鐘を鳴らします。「テレビは都合の良い情報を宣伝するツールに過ぎない。少しでも多くの人がそのことに気づいてほしい」と訴えています。
昨年、ネット配信の仁侠シリーズ「CONNECT 覇者への道」で俳優業に復帰した高岡氏ですが、地上波テレビはもう見ていないといいます。彼の視点は、14年前と変わらず、鋭く、そして深いものがあります。