日本維新の会の青柳仁士政調会長は23日までに自身のX(旧ツイッター)を更新し、自民、公明両党の政調会長との間で、2025年度予算案の修正で合意したことをめぐる国民民主党の玉木雄一郎代表(役職停止中)の投稿内容に反論した。
3党は21日の合意文書案で、維新が求めてきた社会保険料改革に関し、医療費総額の年間4兆円の削減目標を「念頭に置く」と記し、維新肝いりの高校授業料無償化に関しては、私立高に通う世帯への就学支援金上限額を「26年度から45万7000円に引き上げる」とした。予算案を修正した上で24年度内の早期に成立させるとしており、維新の党内協議がまとまれば3党は正式合意にこぎつけ、維新が賛成に回ることで、維新と国民民主をてんびんにかけてきた石破政権による25年度予算案の成立は見通しが立つことになる。
玉木氏は3党の合意案文書に関する報道を受け、21日、Xに「結局、『医療費4兆円削減』の根拠を交渉相手の与党にすら示せず合意したのか。これで本当に社会保険料の年6万円もの引き下げができるのか。甚だ疑問だ」「維新の看板政策だった後期高齢者医療制度の窓口負担の原則3割の記述もなし。こんな内容で予算に賛成していいのか」と、投稿していた。
青柳氏は22日の投稿に、「玉木さん、他党が自ら掲げた公約に基づき、国民の皆さんと約束をした政策実現に向けて精一杯努力した仕事について、合意文書案の中身も見ずに、一方的に批判するのはいかがなものでしょうか」と記し、玉木氏の主張に、逆に疑問を投げかけた。
「御党の榛葉幹事長がおっしゃっているように、御党と自公との交渉がうまくいかないのは、維新のせいではありません。むしろ、この最も重要な局面で、御党の最強戦力である玉木さんご自身が役職を離れられていることが最大の原因なのではないでしょうか」と、元グラドルとの不倫問題で3月3日まで役職停止処分を受けている玉木氏の立場を、皮肉るように指摘した。
その上で「維新としては何度も国民民主に共闘を呼びかけましたが、振り向いていただけなかったので、単独でやらせていただいた次第です。『お互いがんばりましょう』とおっしゃった以上、お互い恨みっこなしです」と記載。「昨日はあくまで政調会長間の議論が終結しただけで、政党間で合意に至ったわけではありません」と、今後、正式合意に向けた党内協議が控えていることにも触れた。