トランプ前大統領の近接取材、ホワイトハウスがメディア選定へ:報道の自由と独立性への懸念

ホワイトハウスがトランプ前大統領の執務室や専用機などでの近接取材を行うメディアを直接選定する方針を明らかにし、波紋が広がっています。これまでホワイトハウス記者団が自主的に選出してきた共同取材記者団の構成を、ホワイトハウスが掌握するというのは前代未聞の事態です。

ホワイトハウスによるメディア選定:報道の自由への影響は?

ホワイトハウスのレビット報道官は、ワシントンに拠点を置く一部メディアがホワイトハウスへのアクセスを独占すべきではないと主張。ストリーミングサービスやポッドキャストなどのニューメディアにも大統領近接取材の機会を与えるとしています。この方針変更の背景には、トランプ前大統領に批判的な既存メディア中心の取材慣行を変え、親トランプ系のインターネットメディアの取材参加を増やす意図があるとみられています。

ホワイトハウスホワイトハウス

既存メディアからは「報道の自由と独立性を損なう行為」として強い反発の声が上がっています。ホワイトハウス記者団は、政権が大統領を取材するメディアを選択するのは自由な国ではあってはならないと声明を発表。ワシントンの非営利団体「報道の自由のための記者委員会」も、ホワイトハウス記者団は大統領ではなく国民のために存在すると声明で訴えています。

既存メディアの批判:報道の公平性と信頼性への懸念

ワシントン・ポストは、今回の措置は100年近く続いてきたホワイトハウス記者団による共同取材記者団構成の慣行を破るものだと指摘。ジャーナリストや評論家は、ホワイトハウスが記者団を統制すれば報道の自由の根幹が揺らぎ、政権が記者らのアクセスを遮断することが容易になると警告しています。

ホワイトハウステレビ会議ホワイトハウステレビ会議

ニューヨーク・タイムズの広報担当は、ホワイトハウスが好みの記者を選定して大統領を取材させるのは、信頼できる情報への国民のアクセスを弱める試みだと批判。メディア研究の専門家である山田教授(仮名)も、「特定のメディアに有利な情報操作が行われる可能性があり、報道の公平性が損なわれる危険性がある」と指摘しています。

フォックスニュースからも批判の声:権力の集中への危惧

親トランプ系であるフォックスニュースのホワイトハウス担当記者、ジャッキー・ハインリッヒ氏でさえ、今回の措置は権力を国民ではなくホワイトハウスに与えるものだとソーシャルメディアで批判しています。この事実は、今回の措置がいかに異例で、報道の自由に対する懸念がいかに大きいかを物語っています。

ホワイトハウスは、今回の措置は米国民のメディア習慣を反映した記者団の近代化であり、国民のアクセス性を高めるものだと主張しています。しかし、多くのメディア関係者からは、報道の独立性と国民の知る権利が脅かされる深刻な事態として、強い懸念が表明されています。

まとめ:報道の自由と民主主義の未来

ホワイトハウスによるメディア選定は、報道の自由と民主主義の根幹に関わる重要な問題です。今後、この問題がどのように展開していくのか、引き続き注目していく必要があります。