国民民主党の玉木雄一郎代表は、自身のX(旧Twitter)で「103万円の壁」問題への取り組みについて“敗北”を宣言しました。国民の期待を背負い、国会で精力的に論戦を繰り広げましたが、目標としていた178万円への壁の引き上げは実現しませんでした。
国民民主党、所得制限付きで壁引き上げの一部実現
国民民主党は「手取りを増やす」ことをスローガンに掲げ、昨年10月の衆院選で議席を大きく伸ばしました。 「103万円の壁」の撤廃は党の重要政策の一つであり、国民からの期待も高まっていました。
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玉木代表はXへの投稿で「今回私たちは負けました。力不足です。」と率直に敗北を認めました。しかし同時に、「30年動かなかった『103万円の壁』を動かしたのは事実」とも述べ、一定の成果があったことを強調。大学生が今年から150万円まで働けるようになったこと、1.2兆円の所得税減税と0.2兆円の防衛増税回避を実現できたことなどを挙げました。
自民・公明両党との幹事長合意では、103万円の壁を178万円を目指して引き上げること、ガソリン税の暫定税率廃止などが盛り込まれていました。国民民主党の榛葉賀津也幹事長は粘り強く交渉を続けましたが、最終的には年収200万円以下の人は160万円への引き上げにとどまるなど、所得制限付きでの引き上げとなりました。
さらなる「手取り増加」へ、玉木代表の挑戦は続く
今回の結果について、著名な経済評論家であるA氏(仮名)は、「完全な勝利とは言い難いが、30年間変わらなかった壁が動いたこと自体が大きな前進と言える。国民民主党の粘り強い交渉が一定の成果を生み出したと言えるだろう」と評価しています。
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玉木代表はXへの投稿で添付した画像に「『103万円の壁』が30年ぶりに動いた。でも、まだ不十分。」と記しており、引き続き「手取りを増やす」ための取り組みを強化する姿勢を示しました。「手取りを増やす夏に向け、引き続き頑張ります。」と決意を新たにし、さらなる挑戦を続けることを表明しています。国民民主党の今後の動向に注目が集まります。