ルクセンブルク大公国フレデリック王子、難病POLGで逝去

ルクセンブルク大公国のフレデリック王子が、難病「POLG」のため、2024年2月1日にパリでこの世を去りました。享年20代前半。フレデリック王子が2022年に設立したPOLG財団が、この訃報をウェブサイトで公表しました。世界希少・難治性疾患の日の翌日に、若くして旅立たれたフレデリック王子の生涯と、難病POLGについて詳しくお伝えします。

難病POLGとは?治療法確立への希望

POLGとは、進行性の多臓器不全や機能不全を引き起こす遺伝性のミトコンドリア疾患です。細胞のエネルギー生産を担うミトコンドリアの機能が損なわれることで、様々な臓器に深刻な影響を及ぼします。現在、POLGに対する効果的な治療法はなく、完治も難しいとされています。

ルクセンブルクのフレデリック王子ルクセンブルクのフレデリック王子

フレデリック王子自身も、この難病と長年闘ってきました。POLG財団の設立は、同じ病気に苦しむ人々への支援と、治療法の研究開発を推進するためでした。父であるロベール王子は、「私たちの息子であり、POLG財団の創設者であり、クリエイティブディレクターであったフレデリックが亡くなりました」と深い悲しみを表明しています。

POLG財団の活動とフレデリック王子の想い

フレデリック王子とPOLG財団は、POLGの治療法確立に向けて精力的に活動していました。ロベール王子は、「フレデリックと財団は、フレデリックや私たち家族が経験したような苦しみから患者を救うために、治療法を見つけようと尽力してきました」と語っています。

フレデリック王子と家族らフレデリック王子と家族ら

POLGは非常に稀な疾患であり、社会の認知度も低いのが現状です。フレデリック王子の取り組みは、POLGという難病に光を当て、研究の進展を促す上で大きな役割を果たしました。

未来への希望を繋ぐ

フレデリック王子の早すぎる死は、私たちに大きな悲しみをもたらしましたが、彼の遺志はPOLG財団に引き継がれ、治療法開発への希望は未来へと繋がっていきます。 POLGに関する更なる研究と支援の輪が広がり、一日も早く治療法が確立されることを願うばかりです。

フレデリック王子の功績を称え、謹んでご冥福をお祈りいたします。