日本の食卓に欠かせないお米。しかし、近年の米価高騰は家計に大きな負担となっています。政府は備蓄米の放出など対策を講じていますが、効果は限定的。その背景には、巨大農業組織JAの存在があると指摘する声が上がっています。一体、JAとはどのような組織であり、誰がその実権を握っているのでしょうか？この記事では、米価高騰の謎を解き明かす鍵となる「JAのドン」に迫ります。
米価高騰の真犯人？JAの知られざる実態
2024年3月10日、政府による備蓄米の入札が開始されました。しかし、期待された米価下落の兆しは見えず、消費者の不安は募るばかりです。「米価高騰の根本原因はJAにある」と断言するのは、農林水産省の元最高幹部。JAは農家の協同組合として設立され、農業の発展に貢献してきた組織ですが、近年はその巨大な影響力ゆえに様々な問題点が指摘されています。
備蓄米の入札の様子
JAは、農産物の販売や農業資材の供給、金融サービスなど、多岐にわたる事業を展開しています。その巨大なネットワークと資金力は、日本の農業に大きな影響力を及ぼしています。しかし、その一方で、組織の硬直化や非効率性、一部幹部の不正なども問題視されています。
JAのドン：組織を操る黒幕の実像
JAの中枢で絶大な権力を振るう人物こそが、「JAのドン」と呼ばれています。その人物は、政治家や官僚との太いパイプを持ち、JAの意思決定に大きな影響力を持つと言われています。
森山裕氏とJAの関係
「JAのドンは、表舞台には出てこないが、裏で糸を引いている。農水省の官僚たちも、彼の意向を無視することはできない」と、農業ジャーナリストの山田一郎氏（仮名）は語ります。ドンは、農家の利益よりも組織の利益を優先し、米価高騰の一因となっているとの批判もあります。
農家を縛る生産調整：高米価のカラクリ
JAは、生産調整と呼ばれる仕組みを通じて、農家の米の生産量をコントロールしています。これは、供給量を調整することで米価の安定化を図る目的で行われています。しかし、実際には、生産調整が米価高騰につながっているとの指摘もあります。「農家はJAの指示に従って生産量を制限せざるを得ない。自由な生産活動が阻害されている」と、ある米農家は訴えます。
農家に届いた生産調整の通達
JAと政治家の関係
消費者のために：JA改革への道筋
米価高騰は、家計だけでなく、日本の食料安全保障にも大きな影響を与えています。JA改革は、喫緊の課題と言えるでしょう。透明性と効率性を高め、真に農家と消費者の利益を守る組織へと生まれ変わるために、JAは自らの在り方を見つめ直す必要があるのではないでしょうか。
