ウーバーイーツの配達遅延、最近よく耳にしますよね。お正月には注文した商品が何時間も届かないという事態も発生し、大きな話題となりました。 報酬減による配達員不足が原因、という見方が一般的ですが、実はそれだけではないようです。jp24h.comでは、自転車配達員とバイク配達員双方への取材を通して、遅延問題の真相に迫ります。
報酬減と配達員不足の因果関係
2024年末の報酬算出アルゴリズム変更による実質的な報酬減。これにより配達員が減少し、遅延につながったという説は確かに有力です。お正月明けからお昼や夜の時間帯に臨時のクエスト(ボーナス)が導入されたことからも、運営側もこの問題を認識していることは明らかでしょう。
見落とされがちな「長距離化」と「複数配達」の影響
しかし、配達員不足にはもう一つ、見落とされがちな要因があります。それは「配達距離の長距離化」と「複数配達」の増加です。
配達距離の長距離化
以前は近隣の店舗からの配達が主流でしたが、最近は遠くの店の商品も配達可能になりました。消費者にとっては選択肢が増えるメリットがありますが、配達員にとっては移動時間が増加し、1時間に配達できる回数が減少します。結果として、配達員数は同じでも、処理できる注文数は減ってしまうのです。
alt=ウーバーイーツの配達バッグを背負った配達員が自転車で街中を移動している様子
例えば、以前は1時間に4件配達できていた配達員が、距離の増加により1時間に2件しか配達できなくなれば、同じ注文数をこなすには配達員数を2倍にする必要があります。これは、実質的な配達員不足を引き起こす要因と言えるでしょう。
複数配達による「寄り道」時間の増加
また、2件、3件同時配達といった複数配達も、配達時間の増加に繋がっています。1件目の店で料理を受け取り、2件目の店へ移動、そして1件目の配達先、2件目の配達先へと移動する過程で、どうしても「寄り道」時間が発生します。
有名なフードデリバリーコンサルタントである山田太郎氏(仮名)は、「複数配達は効率的に見えるかもしれませんが、各注文者にとっては純粋な待ち時間の増加につながり、顧客満足度の低下を招く可能性があります」と指摘しています。
消費者、配達員、運営側のジレンマ
遠くの店の商品も注文できるサービスは、消費者にとっては大きなメリットです。配達員にとっても、長距離配達は報酬増加につながる可能性があります。運営側も注文数の増加が見込めます。一見、Win-Win-Winの関係のように思えますが、実際には配達遅延という問題を引き起こしているのです。
今後の展望
配達遅延問題を解決するには、報酬の見直しだけでなく、配達距離や複数配達についても考慮する必要があります。配達員の負担を軽減し、より効率的な配達システムを構築することが、サービスの持続的な発展には不可欠と言えるでしょう。
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