太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)の買取期間満了や電気代高騰を背景に、家庭用蓄電池の需要が高まっています。それと同時に、悪質な訪問販売によるトラブルも増加しているのが現状です。この記事では、蓄電池導入のメリット・デメリット、悪質業者を見抜くポイント、そして賢い導入方法について解説します。
訪問販売のトラブル事例
ある休日の昼下がり、自宅に蓄電池のセールスマンが訪ねてきました。「FITの買取期間が終了するので、蓄電池を設置した方がお得です」と説明を始めました。すでに太陽光発電システムを設置済で、特に不満もなかったため丁重にお断りしたのですが、「お宅は対象なので詳しく説明したい」と引き下がらず、結局30分以上も玄関先で勧誘を受け続けました。
国民生活センターによると、家庭用蓄電池の勧誘に関する相談は7年間で5倍以上に増加。中には、「太陽光パネルが壊れている」といった虚偽の説明や、「今日契約すれば特別価格」といった強引な勧誘で契約を迫る悪質業者も存在します。
蓄電池システムのイメージ図
蓄電池導入のメリット・デメリット
蓄電池を導入するメリットは、電気代の節約、災害時の電力確保、余剰電力の売電などです。夜間電力で充電し、昼間に使用することで電気代を削減できます。また、停電時には非常用電源として活用可能です。
一方で、デメリットは初期費用が高額であること、設置スペースが必要なこと、バッテリーの寿命が限られていることなどが挙げられます。導入前にメリット・デメリットをしっかり理解し、本当に必要かどうかを検討することが重要です。
メリット
- 電気代削減:夜間電力で充電し、昼間に使用
- 災害対策:停電時の非常用電源
- 環境貢献:再生可能エネルギーの活用
デメリット
- 高額な初期費用
- 設置スペースが必要
- バッテリー寿命
悪質業者を見抜くポイント
悪質な訪問販売業者を見抜くためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 契約を急がせる
- 虚偽の説明をする
- 必要以上に不安をあおる
- 詳しい説明をせずに契約を迫る
- クーリングオフの説明をしない
賢い蓄電池の導入方法
蓄電池を導入する際は、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。信頼できる業者を選ぶためには、以下の点を確認しましょう。
- 資格や実績
- 保証内容
- アフターサービス
- 評判
まとめ
蓄電池は、電気代削減や災害対策に有効な設備ですが、高額な買い物であるため、慎重に検討する必要があります。悪質な訪問販売業者に騙されないよう、この記事で紹介したポイントを参考に、信頼できる業者を選び、安心して導入を進めてください。
例えば、エネルギー分野に精通した専門家、山田一郎氏(仮名)は、「蓄電池の導入は長期的な視点で考えるべきです。初期費用だけでなく、ランニングコストやバッテリーの交換費用なども考慮し、総合的に判断することが大切です」と述べています。