子育ては人生を変えると言われるけれど、実際はどうなの?家事シェア研究家として活躍する三木智有さんは、子育てを通して生活だけでなく、価値観まで大きく変化したと言います。この記事では、三木さんの実体験を通して、子育てがもたらす変化、そして子育て世代が抱える課題と喜びについて探っていきます。
子育てで変わった生活リズムと価値観
家事シェア研究家であり、NPO法人tadaima!の代表を務める三木さんは、小学校4年生の娘さんと奥様と3人で暮らしています。子育てによって生活リズムが規則正しくなり、以前より夜遅くまで働くことや飲みに行く機会も減ったそうです。
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しかし、変化は生活面だけにとどまりません。娘さんの成長を通して、自分よりも大切な存在ができたという初めての感覚、そして「自分の命より大事なものができた」という衝撃的な気づきがあったと言います。
子どもの存在がもたらす責任感と原動力
ニュースで子どもの病気や事故を目にする度に、以前とは比べ物にならないほどの共感と痛みを感じるようになった三木さん。子育て中の親が「代わってあげたい」と願う気持ちの深さを、身をもって理解するようになったそうです。
仕事で辛い時でも、「この子のためにも頑張ろう」という気持ちが湧き上がり、それが日々の原動力になっているといいます。子育ては、時に大きな責任を伴いますが、同時に計り知れない喜びと生きる力をもたらしてくれるのです。
東京から京都へ!娘のために選んだ移住という選択
子育てに対する考え方の変化は、住環境にも影響を与えました。以前は東京都の西側以外に住むつもりはなかった三木さんですが、娘さんのために3年間京都へ移住したというから驚きです。
東京では駅近や都心に保育園が多くありますが、園庭がない、繁華街にあるなど、子どもにとって最適な環境とは言い難い場合もあります。娘さんが4歳になる頃、「娘に思い切り走り回れる環境を」という思いから、夫婦で移住を決意しました。
鳥取など様々な地域を検討した結果、最終的に選んだのは京都の森の中にある幼稚園の近く。娘さんの成長を第一に考え、住む場所を変えるという大きな決断をしたのです。子育てを通して、自分自身も変わることができる、その可能性に気づかされたと三木さんは語ります。
子育ては自分自身を見つめ直すチャンス
三木さんの経験は、子育てが人生における大きな転換期となることを示しています。子育ては大変なことも多いですが、それ以上に得られるものも大きい。子どもを通して新たな価値観に出会い、自分自身も成長できる、それが子育ての醍醐味と言えるでしょう。
子育てに関する情報は多様化していますが、大切なのは自分にとって何がベストなのかを見極めること。三木さんのように、子育てを通して自分らしい生き方を見つける人が、これからも増えていくのではないでしょうか。