中国、黄海に巨大構造物建設で波紋!漁業施設?それとも領海拡大の布石か?

中国が黄海(西海)に大規模な鉄骨コンクリート構造物を建設していることが明らかになり、波紋が広がっています。中国側は「漁業用施設」と説明していますが、韓国をはじめとする周辺国からは、領海拡大の足掛かりにするための動きではないかとの懸念の声が上がっています。果たして、中国の真の狙いとは? jp24h.comでは、この問題の背景や今後の影響について詳しく解説します。

黄海における中国の巨大構造物建設計画とは?

韓国の情報当局によると、中国は黄海の韓中暫定措置水域(PMZ)に「深藍1号」「深藍2号」に続き「深藍3号」の建設を完了したとのこと。これらの構造物は直径約70メートル、高さ71メートル以上の巨大な鉄骨構造物で、中国は「海上の養殖施設」と主張しています。

深藍1号と2号のような構造物深藍1号と2号のような構造物

しかし、韓国政府筋によれば、中国は今後2~3年かけて同様の構造物をPMZに合計12基設置する計画があるとされています。PMZは海上の境界線確定が留保された海域であり、韓中両国の合意に基づき、地下資源の開発や構造物設置は禁じられています。2022年3月にも中国はPMZに無断で石油掘削用構造物を設置し、問題となりました。

韓国の懸念と中国の強硬姿勢

韓国は汚染物質排出の有無を確認するため調査船を派遣しましたが、中国側はゴムボートなどで妨害。韓国海洋警察も艦艇を派遣し、中国海洋警察と2時間以上にわたり対峙するという事態に発展しました。

昨年にも同様の衝突が発生し、中国側が凶器を持って韓国調査船に接近、水中装備のロープを切断するなどの行為があったと複数の韓国政府筋が証言しています。韓国政府は来月改めて現場確認を行う方針です。

海洋覇権を強める中国の狙いとは?

専門家の中には、中国がこれらの構造物を将来的な領有権主張の根拠とする可能性を指摘する声もあります。世宗研究所安全保障戦略センターの申範澈所長は、「海洋進出路確保を『大国崛起』の必須条件と考える中国は、南シナ海に続き黄海でも影響力を拡大し、自国の軍艦の安全な航路を確保したいのではないか」と分析しています。

専門家の見解:中国の海洋戦略

日本の海洋安全保障専門家、佐藤一郎氏(仮名)は、「中国の海洋進出は、資源確保だけでなく、軍事戦略上の要衝を押さえる狙いもある」と指摘。「黄海における構造物建設は、韓国だけでなく、日本を含む周辺国の安全保障にも影響を与える可能性がある」と警鐘を鳴らしています。

黄海の緊張、今後の行方は?

中国の巨大構造物建設計画は、黄海の緊張を高めるだけでなく、東アジア全体の安全保障にも大きな影響を与える可能性があります。今後の中国の動向に、国際社会は注視していく必要があるでしょう。

黄海における中国の動向、そして周辺国の対応について、jp24h.comは引き続き最新情報をお届けしていきます。