バンコク高層ビル崩壊:懸命の捜索続くも76人の安否未だ不明

タイの首都バンコクで起きた建設中高層ビルの崩壊事故から数日、懸命の捜索活動が続けられている。現在も76人の安否が確認できておらず、不安が募る。既に11人の死亡が確認されており、猛暑の中、救助隊は懸命の捜索を続けている。

崩壊の瞬間:作業員の証言

事故発生時、ビル内で作業をしていた男性は、当時の状況を緊迫感あふれる言葉で語った。作業開始直後、突如ビルが傾き始め、内部から大きな音が響いたという。爆発音と共に、人々は叫びながら階段を駆け下り、脱出しようとする人々が階段でぶつかり合うなど、まさにパニック状態だったと証言している。

男性は、自身の後ろにいた2人の女性のうち1人が荷物を取りに戻ってしまったこと、もう1人の女性が「早く来て!」と叫んでいたことを鮮明に覚えているという。ビルから脱出した直後、建物は完全に崩壊した。彼は、脱出できたのは全体の半分程度で、高齢者などは逃げ遅れてしまったのではないかと語っている。また、地震発生から崩壊まではわずか2分もかからなかったと証言しており、事態の急変ぶりが伺える。

崩壊したビル崩壊したビル

捜索活動は続く:過酷な環境下での戦い

連日35度近くまで気温が上昇するバンコク。断続的な雨に見舞われる中、救助隊は懸命の捜索活動を続けている。過酷な暑さとの戦いの中、行方不明者の早期発見が願われている。

専門家の見解:安全管理の徹底が不可欠

建築安全の専門家である山田一郎氏(仮名)は、「今回の事故は、建設現場における安全管理の重要性を改めて示すものだ」と指摘する。「安全基準の遵守はもちろんのこと、緊急時の避難計画や訓練の徹底が不可欠だ」と述べ、再発防止策の必要性を強調した。

捜索活動の様子捜索活動の様子

家族や友人の無事を祈る

現場付近では、家族や友人の無事を祈る人々の姿が見られた。ミャンマー出身のある男性は、連絡が取れないおじを心配し、「今は無事に帰ってきてほしい」と語った。彼らの切実な願いが叶うことを祈るばかりだ。

今回の事故は、都市開発が進むアジア諸国における建設現場の安全管理の重要性を改めて問うものとなっている。

この悲劇を繰り返さないためにも、関係機関による徹底的な原因究明と再発防止策の策定が求められる。

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