春爛漫、桜の季節。各地で春祭りが開催され、多くの人々が春の訪れを楽しんでいます。しかし、その一方で、祭り期間限定の屋台で法外な価格で食べ物を販売する「ぼったくり」問題が深刻化しているのです。済州島で行われたソメイヨシノ祭りでは、スンデ炒め6切れが2500円という高額で販売され、SNS上で大きな話題となりました。
春祭りの屋台、価格高騰の実態とは?
済州島のソメイヨシノ祭りでスンデ炒めを購入したAさんは、その価格と量の少なさに驚き、SNSに投稿。すると、「私もぼったくられた!」という共感の声が多数寄せられました。3000円のヌタウナギ、1000円の練り物スープなど、価格に見合わない商品が販売されていたという報告が相次ぎました。
スンデ炒めの写真
祭りの推進委員長は、価格設定の見直しを屋台関係者に要請したと説明しています。しかし、主催者側もすべての屋台を管理することは難しく、効果的な対策が取れていないのが現状です。
ぼったくり屋台の横行、各地の祭りに暗い影
光陽市の梅祭りでも、おでん1本500円、ネギチヂミ1500円といった高額商品が販売され、批判を浴びました。「3無祭り」を掲げていたにも関わらず、ぼったくり行為を根絶することはできなかったのです。
昨年、ソウル汝矣島の春の花祭りでも、ぼったくりなどの違法行為が横行し、124件もの過料処分が行われました。ソウル市関係者は、屋台の進入を防ぐのは難しく、事後措置しか取れないと説明しています。
水原華城で行われた水原環境愛祭りでは、加熱不十分なバーベキューが4000円、ペットボトル入りの焼酎が500円で販売され、問題となりました。これらの商品は、議政府市の業者が販売していたことが判明し、祭り専門の業者が地域のイメージを損なっているという指摘も出ています。
行政も対策に乗り出すも、課題は山積み
行政安全部は、ぼったくり料金の根絶に向けた対策を推進すると発表しました。祭り準備段階から適正価格を設定し、地方自治体と協力して価格表示の徹底などを図る方針です。しかし、常設店ではない屋台の価格を厳しく管理することは容易ではありません。
淑明女子大学のチェ・チョル教授は、「市場価格に比べて暴利をむさぼったり、食中毒などの衛生問題を引き起こす可能性があるため、事前申告と取り締まりが必要」と指摘しています。
桜祭りの様子
消費者の意識改革も重要に
祭りを楽しむためには、消費者自身も賢く行動する必要があります。価格表示を確認し、相場と比べて高すぎる場合は購入を控える、不衛生な屋台は利用しないなど、自衛策も重要です。
春祭りは、地域の魅力を再発見し、人々との交流を楽しむ貴重な機会です。ぼったくり行為を撲滅し、誰もが安心して楽しめる祭りを実現するために、主催者、出店者、そして消費者一人ひとりの意識改革が求められています。