宝塚市、巨額寄付の光と影:財政難の課題に迫る

宝塚市といえば、華やかな宝塚歌劇団を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。全国からファンが集まり、街に活気をもたらしています。しかし、その輝きの裏側には、厳しい財政状況という課題が潜んでいます。今回は、宝塚市の財政問題と、その解決に向けた取り組みについて深く掘り下げていきます。

巨額寄付で病院建て替え費用を大幅圧縮!でも…

2025年2月、老朽化した宝塚市立病院の建て替えにあたり、個人から250億円もの巨額寄付があったというニュースが、全国を駆け巡りました。市の年間一般会計予算の4分の1に相当する額は、まさに驚きです。この寄付により、2031年度から35年度までの病院建て替えにかかる負担額が、年間23億~30億円から6億3000万円まで圧縮される見込みとなりました。

宝塚大劇場と駅に向かう人々宝塚大劇場と駅に向かう人々

この朗報に、市関係者は喜びを隠しきれません。しかし、巨額寄付という明るいニュースの一方で、市の財政は依然として厳しい状況にあります。

厳しい財政状況:増え続ける負担

病院建て替え以外にも、宝塚市には多くの財政負担がのしかかっています。例えば、2022年から11年計画で進められている新ごみ処理施設整備事業。物価高騰の影響を受け、当初468億円だった事業費は510億円に膨れ上がり、今後もさらに増加する可能性があります。

さらに、老朽化した校舎や体育館、図書館の補修など、インフラ整備にかかる費用も大きな負担となっています。これらの費用は、市の財政を圧迫し続けています。

専門家の見解:構造改革の必要性

関西学院大学経済学部教授で、宝塚市の政策アドバイザーを務める上村敏之氏は、市の財政状況について「2年ほど前に『平時』から『有事』に変わった」と指摘しています。上村氏は、2020年のアドバイザー就任当時は財政再建に楽観的な見方を示していましたが、この2年間、構造改革は思うように進んでいません。市役所内では改革の必要性を訴える声が多いものの、具体的な事業の縮小や廃止には抵抗があるようです。

財政再建への道筋

財政再建のためには、歳入の増加と歳出の削減が不可欠です。歳入増加策としては、企業誘致や観光振興による税収増などが考えられます。一方、歳出削減策としては、事業の見直しや効率化、不要な支出の抑制などが挙げられます。

行政だけでなく、市民も財政状況を理解し、協力していくことが重要です。例えば、ごみの減量化や公共施設の有効活用など、市民一人ひとりの取り組みが財政負担の軽減につながります。

まとめ:未来への展望

巨額寄付は宝塚市にとって大きな希望の光となりましたが、財政問題の根本的な解決には、さらなる努力が必要です。行政と市民が一体となって構造改革に取り組み、持続可能な財政運営を目指していくことが、宝塚市の未来にとって重要です。