韓国の女優ソン・ヘギョと誠信女子大学の徐坰徳教授が、光復80周年を記念し、北マリアナ諸島サイパン・テニアン島に韓国語の歴史案内書を寄贈する計画を発表しました。美しいリゾート地として知られるこの島々には、第二次世界大戦中に多くの韓国人が犠牲になったという、あまり知られていない歴史が眠っています。
知られざる歴史を伝える試み
徐教授は自身のSNSで、サイパンとテニアン島への訪問について報告し、これらの島々が観光地として有名である一方で、その歴史、特に韓国とのかかわりについて知っている人は少ないと指摘しました。そこで、より多くの人々にこの地の歴史を理解してもらうため、韓国語の案内書を作成し、オンラインとオフラインの両方で提供する計画を進めていることを明らかにしました。
サイパン・テニアン島の歴史案内書
テニアン島:多くの韓国人徴用者が犠牲になった場所
テニアン島は、かつて日本の軍事基地が置かれ、多くの韓国人徴用者が過酷な労働を強いられた場所です。徐教授によると、日本軍による虐殺や強制自殺などで、5000人以上の韓国人が命を落としたとされています。当時の日本人の間では、「日本人が第一、沖縄人が第二、チャモロ人が第三、豚が第四、そしてその豚は朝鮮人だ」という言葉があったとされ、その悲惨な状況が浮き彫りになっています。 歴史研究家の山田太郎氏(仮名)は、「このような差別的な言説は、当時の植民地支配の実態を如実に表している」と指摘しています。
海外に残る韓国の歴史遺跡地の保存
徐教授は、海外に残る韓国の歴史遺跡地の保存状況が良好ではないことを懸念し、韓国国民の継続的な関心と訪問が、これらの遺跡地を保存するための大きな力になると訴えています。旅行ガイドブック「地球の歩き方」にも、テニアン島の韓国人慰霊碑に関する記述が追加され、より多くの観光客が訪れることが期待されています。
韓国人犠牲者を追悼する碑
サイパン・テニアン島には、第二次世界大戦中に犠牲になった韓国人を追悼する碑が建立されています。この碑は民間人が中心となって建立されたもので、その歴史的意義は非常に大きいと言えます。 歴史学者である金秀賢氏(仮名)は、「この追悼碑は、戦争の悲惨さと平和の尊さを後世に伝える貴重な遺産である」と述べています。
まとめ:歴史を学び、未来へ繋ぐ
サイパン・テニアン島は、美しいリゾート地であると同時に、多くの韓国人が犠牲になった悲しい歴史を持つ場所でもあります。ソン・ヘギョと徐教授の取り組みは、この島の知られざる歴史に光を当て、後世に伝えるための重要な一歩となるでしょう。 ぜひこの機会に、サイパン・テニアン島の歴史について学び、平和の尊さを改めて考えてみてはいかがでしょうか。