中国・瀋陽市で開催されたモーターショーで、展示中のSUVが突如暴走し、別の車に衝突する事故が発生しました。このショッキングな出来事は、安全管理の甘さを露呈するものとして、大きな波紋を広げています。
事故の概要と衝撃的な動画
2025年4月13日午後6時頃、瀋陽市のモーターショー会場で、展示されていたSUVが突然急加速し、制御不能に陥りました。車は大きく方向を変え、すぐそばに停車していた別の車に正面衝突。その衝撃的な瞬間は動画に収められ、インターネット上で拡散しています。動画には、衝突の直前に車の前にいた来場者がはじき飛ばされる様子や、周囲の人々が驚いて逃げる様子が映し出されており、事故の深刻さを物語っています。
展示されていたSUVが別の車に衝突する瞬間
衝突された車はフロントバンパーが大きく破損し、SUVも右前方バンパーが損傷しました。幸いにも、現時点では死傷者の情報は確認されていませんが、事故の状況から見て、負傷者が出ていてもおかしくない状況でした。警察はすぐに現場に駆けつけ、事故原因の調査を進めています。
衝突被害軽減ブレーキ(AEB)は作動せず?疑問の声も
この事故を受け、ネット上では様々な憶測や批判が飛び交っています。特に注目されているのが、SUVに搭載されていたはずの衝突被害軽減ブレーキ(AEB)が作動しなかったのではないかという点です。多くの最新型車がAEBを標準装備している中、なぜ今回の事故では機能しなかったのか、疑問の声が上がっています。自動車評論家の山田一郎氏(仮名)は、「AEBの作動条件や、今回の事故状況の詳細な分析が必要だが、もしAEBが正常に機能していれば、事故を未然に防げた可能性もある」と指摘しています。
モーターショーの安全管理体制に批判集中
また、モーターショーの安全管理体制にも批判が集中しています。展示エリアと試乗エリアの区分けが不明確だったこと、試乗者の運転技能に対する確認が不十分だった可能性などが指摘されており、イベント主催者の責任を問う声も少なくありません。
モーターショー会場の様子
「多くの来場者がいるイベントで、このような事故が起こったのは非常に遺憾だ。主催者は安全管理を徹底し、再発防止に努めるべきだ」と、安全管理コンサルタントの佐藤花子氏(仮名)は厳しく批判しています。
今後のモーターショー運営に大きな影響か
今回の事故は、中国におけるモーターショーの安全基準や運営方法に大きな影響を与える可能性があります。来場者の安全を最優先に考え、より厳格な安全対策が求められることは間違いありません。
この事故の真相究明と再発防止策に注目が集まっています。