とんねるず木梨憲武の「落書き事件」:過去のバラエティと現代のコンプライアンスの狭間で

とんねるずの石橋貴明氏のセクハラ疑惑が波紋を広げる中、相方の木梨憲武氏の過去の行動にも注目が集まっている。番組企画で共演者の私物に「落書き」をしたことが、現代の倫理観に照らし合わせて議論を呼んでいるのだ。

木梨憲武の「落書き」とは?

2009年放送の『とんねるずのみなさんのおかげでした』で、木梨氏はサンドウィッチマン富澤たけし氏の自宅を訪問。富澤氏が大切に保管していたサッカーユニフォームに、ペレ氏の名前を「落書き」した。番組内では「優しい木梨」として演出されていたこの行為が、現在SNSで物議を醸している。

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批判の声と擁護の声

SNS上では「器物損壊だ」「全盛期からやり過ぎ」といった批判の声が上がる一方、「昔のバラエティを今の基準で判断するのはおかしい」「蒸し返すのは違う」と擁護する意見も少なくない。富澤氏自身も当時を振り返り、トイレの壁を赤く塗られたり、寝室で焼き鳥を焼かれて火災報知器が作動したエピソードを笑い話として語っている。

石橋貴明のセクハラ疑惑との比較

石橋氏のセクハラ疑惑は、第三者委員会の報告書で「有力な番組出演者」による女性社員への下半身露出として取り上げられ、後に石橋氏本人による謝罪文が発表された。これはハラスメントとして深刻な問題であり、木梨氏の「落書き」とは性質が異なる。

過去のバラエティと現代のコンプライアンス

木梨氏の行動は、当時のバラエティ番組の「ノリ」や演出の一環として行われたものだ。しかし、現代社会のコンプライアンス意識の高まりから、過去の行為が批判的に見直されるケースも増えている。時代の変化と共に、笑いの基準も変化していく中で、過去のバラエティ番組をどのように評価すべきか、難しい問題を提起している。

とんねるずの今後

2024年11月に日本武道館で29年ぶりのライブを行い、復活の兆しを見せていたとんねるず。しかし、石橋氏の食道がん治療による活動休止、そして過去のセクハラ疑惑の発覚により、コンビとしての活動は再び不透明な状況となっている。木梨氏の「落書き事件」も相まって、彼らの芸風が現代社会でどのように受け入れられるのか、今後の動向が注目される。