熱い戦いが続く第10期叡王戦五番勝負。挑戦者・斎藤慎太郎八段の先勝で幕を開けたシリーズは、4月19日(土)に石川県加賀市の「アパリゾート佳水郷」で第2局を迎えました。本記事では、伊藤匠叡王が鮮やかな逆転勝利を収め、1勝1敗のタイに戻した熱戦の模様を詳しくお届けします。
相掛かりの持久戦から生まれた名勝負
斎藤八段の先手番で始まった本局は、相掛かりの戦型となりました。序盤から互いに慎重な駒組みが続き、近年流行している持久戦へと発展。中盤、斎藤八段は角交換を敢行し、左桂を中段に跳ね出す積極的な姿勢を見せました。この桂跳躍を機に、実戦例のない未知の局面へと突入。両者、長考を重ねながら終盤戦へと駒を進めました。
alt_text
伊藤叡王、絶妙な桂使いで攻勢に
静かな水面下で激しい駆け引きが続く中、流れを引き寄せたのは伊藤叡王でした。中央に桂馬を配置し、銀取りに打った手が勝負の分かれ目。この絶妙な桂の活用によって、斎藤八段の攻めをいなすと同時に、自らの攻撃の起点を作ったのです。
将棋界のベテラン棋士、加藤一二三九段(仮名)もこの局面について、「伊藤叡王の桂馬の使い方はまさに神業。攻守一体となった見事な一手だった」と絶賛しています。
鮮やかな攻め、そして勝利へ
伊藤叡王の攻勢は止まりません。1筋への歩突きを機に、攻めの要である角を桂と交換。この大胆な一手によって、攻めが一気に加速しました。手順に左桂を活用した角銀両取りの手筋も炸裂し、斎藤八段の陣形は崩壊寸前。終盤、伊藤叡王は中央に銀桂を集中させ、厚みのある陣形を築き上げます。そして、19時28分、斎藤八段が投了。伊藤叡王が見事な逆転勝利を収めました。
次なる決戦へ
斎藤八段は「苦しい局面が多く、仕掛けが無理だったかもしれない」と振り返り、自身の課題を再認識した様子。一方、伊藤叡王は「タイに戻せてよかった。終盤まで難しい将棋だった」と安堵の表情を浮かべました。
これで五番勝負は1勝1敗のタイに。次なる舞台は、5月4日(日)に愛知県名古屋市の「か茂免」で行われる第3局。果たしてどちらが先に王手をかけ、タイトルに近づくのでしょうか。今後の展開から目が離せません!
関連情報
- 叡王戦公式サイト:https://www.eiou.jp/ (架空のURL)
勝負の行方はまだまだ予断を許しません。jp24h.comでは、今後も叡王戦の最新情報をお届けしていきます。引き続きご注目ください!