韓国の政界に激震が走りました。共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)氏が、公職選挙法違反容疑でソウル高裁に審理を差し戻されることになりました。最高裁判所にあたる大法院の全員合議体が、二審の無罪判決を破棄し、有罪の趣旨で判断を下したのです。この判決は、李氏の今後の政治生命、そして韓国大統領選の行方に大きな影響を及ぼす可能性があります。
公選法違反とは? 最高裁の判断は?
李氏は、前回の選挙運動中に故キム・ムンギ城南都市開発公社処長とのゴルフや、国土交通部の圧力による土地利用変更について虚偽の発言をしたとされています。二審では、これらの発言が「主観的な認識」や「意見の表明」であるとして無罪とされました。しかし、大法院はこれを覆し、「選挙人に与える全体的な印象を基準に発言の意味を解釈すべき」との見解を示しました。つまり、選挙における表現の自由は認めつつも、有権者の判断を誤らせるような虚偽は許されないという、極めて常識的な判断を下したと言えるでしょう。
李在明氏
ソウル高裁の判断と今後の展望
ソウル高裁は、大法院の判断に拘束されるため、李氏に有罪判決を言い渡す可能性が高くなっています。もし100万ウォン以上の罰金刑が確定した場合、李氏は被選挙権を失い、大統領選への出馬は不可能となります。韓国政治に詳しい慶應義塾大学の金教授(仮名)は、「この判決は、李氏の政治生命に大きな打撃を与えるだろう」と指摘しています。
李氏の出馬の可能性と韓国社会への影響
最終判決まではまだ時間があるため、李氏は判決に関わらず大統領選に出馬する可能性も残されています。共に民主党は既に大法院の判決に反発しており、今後の動向が注目されます。支持率の高い李氏が法的問題を抱えながら出馬を強行した場合、韓国社会は大きな混乱に陥る可能性があります。
大統領選までの日程
今後の大統領選の行方
李氏の動向は、今後の大統領選の行方を大きく左右するでしょう。 この判決が、韓国政治の透明性と公正さを問う重要な契機となることは間違いありません。今後の展開から目が離せません。