社会学者の古市憲寿氏(40)が6月12日に自身のX(旧ツイッター)を更新し、大きな話題を呼んでいます。古市氏はポストの中で、《『週刊文春』6月12日号における「X子」さんの「親しい知人」による発言に対する「確認」を、「X子」さん代理人弁護士宛に送付しました。全8ページです》と明らかにしました。これは、タレントの中居正広氏(52)を巡る一連の問題に関連する動きとして注目されています。
古市氏はこれまでも、被害女性とされるX子さん(『週刊文春』の記載に基づく)側の証言や、その弁護士の対応に対して疑問を呈する発言を繰り返してきました。今回の質問状送付という具体的な行動は、関係各所および世論にさらなる波紋を広げています。
古市氏の「質問状」とその内容
古市氏がXに添付した8ページにわたる文書には、X子さんの代理人弁護士への確認事項が7項目にわたって詳細に記されています。これらの確認事項は以下の通りです。
7項目の確認事項
- (1)《「失恋事案」発言がなかったことの確認》:特定の表現の使用について。
- (2)《メディア報道が冤罪を生まないために》:報道のあり方と影響について。
- (3)《誰が「示談書の内容」を漏洩したのか》:情報漏洩の出所について。
- (4)《「9000万円」解決金に関する報道は事実か》:示談金の金額報道の真偽について。
- (5)《第三者委員会と中居正広さん代理人弁護士の「見解の相違」》:双方の主張の隔たりについて。
- (6)《今後の確認について》:今後の情報交換や確認プロセスについて。
- (7)《回答について》:質問状への回答方法や期限について。
古市氏は、質問状を送付した理由についても説明しています。《本来、言論活動は自由であるべきで、「確認」は必ずしも必要ないとは思います。ただ『週刊文春』記事に「私や私の代理人に確認もせず」という一文があったこと、また看過できない誤認があったため、この質問状を出すことにしました》と述べ、週刊誌記事における自身への言及や内容の誤りを訂正する意図があったことを示唆しています。
問題の背景:第三者委員会報告と双方の主張
今回の古市氏の動きは、元フジテレビ女性アナウンサーとされるX子さんと中居正広氏の間で起きたトラブルに関する第三者委員会の調査報告に端を発しています。
第三者委員会の認定と中居氏側の反論
フジテレビなどが設置した第三者委員会は、2023年6月2日に発生したトラブルについて、本年3月31日に公表した調査報告書の中で、世界保健機関(WHO)の定義に基づき、《業務の延長線上における性暴力だった》と認定しました。これに対し、中居氏側は強く反論。性暴力認定の撤回を求めるとともに、認定の根拠となった証拠や資料の開示を求めました。しかし、第三者委員会はこれを拒否し、双方の主張は対立を深めました。
[第三者委員会による性加害認定を巡る問題に関わる中居正広氏]
委員会の今後の対応と識者の見解
この応酬が続く中、第三者委員会は6月3日、X子さんに二次被害を与える危険性があるとの指摘を踏まえ、中居氏側とのこれ以上のやり取りは行わないと明言しました。委員会のこの判断に対しては、SNS上などで「逃げた」といった批判的な声も見受けられます。一方で、同委員会の一連の対応や性暴力認定そのものに対して疑問を呈している有識者も少なくありません。社会学者の古市憲寿氏や、元大阪府知事の橋下徹氏(55)などがその代表的な存在として挙げられています。今回の古市氏による質問状送付は、こうした疑問の声が具体的な行動として表れたものと言えるでしょう。
結論
古市憲寿氏がX子さん側の代理人弁護士に質問状を送付したことは、中居正広氏を巡る性加害問題および第三者委員会による認定の信頼性を巡る議論が、新たな局面に入ったことを示しています。古市氏が提起した週刊誌報道の内容や、示談金、情報漏洩などの具体的な論点について、今後X子さん側がどのように回答するのか、あるいはしないのかが注目されます。この問題は、著名人を巡るプライベートなトラブルが、メディア報道、第三者による調査、そして言論活動を通じて社会的な関心事となり、複雑な様相を呈している現状を浮き彫りにしています。