お笑いコンビ・ダイアンがパーソナリティを務めるABCラジオ『ダイアンのラジオさん』で、かつて「怖かった」と感じていた先輩芸人について語り、話題を呼んでいます。番組内でダイアンのユースケさんと津田篤宏さんが、若手時代の経験を振り返り、特定の大物芸人の名前を挙げました。彼らが語った、当時の厳しい上下関係と現在の変化とはどのようなものだったのでしょうか。
お笑いコンビ・ダイアンのユースケ(左)と津田篤宏。ラジオ番組『ダイアンのラジオさん』出演時の写真。
「昔はとにかく怖かった」ユースケが語るメッセンジャー黒田
若手時代のコンプライアンスに関する話題から、津田さんが「先輩も怖かったやん」と切り出すと、相方のユースケさんも「怖かった」と同調。ユースケさんが「誰怖かった?」と尋ねると、津田さんは中川家の礼二さんの名前を即答しました。一方、ユースケさんはメッセンジャーの黒田有さんの名前を挙げ、津田さんも「黒田さんも怖かったやん」と共感を示しました。ユースケさんは、当時の黒田さんについて「あいさつしてるのに、目見て無視とかやったもん、昔な」と具体的なエピソードを挙げ、当時の厳しい雰囲気を語りました。ただし、二人は現在の礼二さんや黒田さんについては「メッチャ優しいよな」「2人とも優しい」と口を揃え、昔との違いを強調しました。ユースケさんは、当時の経験について「そういうもんやと思ってたから、『怖っ』て思うだけで。当時な、怖かったよ」と振り返りました。
正月のbaseよしもとでの恐怖体験
特に印象深かったエピソードとして、正月休みにbaseよしもと(当時の若手芸人が主に出演していた劇場)にメッセンジャー黒田さんが訪れていた時の話が持ち上がりました。ユースケさんは「黒田さんがNGK(なんばグランド花月)から来はんねん、baseに。酒かなんか持って」と当時の状況を説明。津田さんが「長椅子のとこに座って」と補足すると、ユースケさんは「黒田さん中心に円になって、大喜利とか(の指導)。あと『漫才の立ち方』みたいな。『半身になって』とかやらはんねん」と詳細を明かしました。内心では「もう来んといてください」と思っていたと当時の心境を吐露し、スタジオの笑いを誘いました。津田さんは、今なら「黒田さん、知ってるし。それぞれなんすよ。立ち方決めてどうすんすか。全員同じ立ち方で」と言い返せると冗談めかして語りました。
現代の若手芸人との違いと時代の変化
当時の正月のように、今のダイアン自身が若い芸人の劇場に行って指導するようなことを想像すると、「(オール)巨人師匠が来るぐらいでしょう」と例えつつ、「そんなんできへんやん?」「恥ずかしいわ」とユースケさん。津田さんも「(今の若手を)誰も知らんもん」と語り、当時のような先輩と後輩の濃密な交流(そしてある種の威圧感)が現代では難しくなっている現状を指摘しました。今の漫才劇場の若手は「フランクやからな」「いびるとか無かったと思う」と、時代が変わり上下関係が以前ほど厳しくないことを示唆し、当時の黒田さんのような振る舞いは現代では考えられない、と結論付けました。
今回のラジオでのトークから、ダイアンが経験した若手時代の芸人の世界の厳しさ、特に先輩芸人との関係性が浮き彫りになりました。中川家礼二さんやメッセンジャー黒田さんの存在、そして正月休みの具体的なエピソードは、当時の特異な文化を伝えています。しかし同時に、彼らが指摘するように、現代のお笑い界ではそうした厳しい上下関係や独特の慣習は薄れつつあり、時代と共に芸人同士の関係性も変化していることが示されました。
参照元: ENCOUNT (Yahoo!ニュース)