舞台『震度3』観劇ルール炎上:丸山隆平の「オペラグラス・オレンジ服禁止」発言が招いた波紋

7月21日、楽天ブックスのサイト「推し楽」で公開された、劇作家・赤堀雅秋氏作・演出の舞台『震度3』に関する対談記事が、世間を大きく賑わせています。出演者のSUPER EIGHT丸山隆平、上白石萌歌、荒川良々が参加したこの座談会で、観劇マナーに関する発言が飛び出し、インターネット上で「大炎上」と呼ばれるほどの大きな論争へと発展しました。特に、観客の自由な観劇スタイルを巡る議論は、多くのファンの怒りを買っています。

「オペラグラス禁止」発言の波紋

対談は和気あいあいとした雰囲気で進み、丸山隆平さんが舞台のPRを行った際、赤堀雅秋氏が突如として「あ、オペラグラスの使用は禁止だよ」と発言しました。これに対し、丸山さんも冗談めかして「オペラグラスを持ってきたら、割りに行くでー!」と応じたことで、火種が投下されました。観劇においてオペラグラスの使用は一般的であるため、この発言はすぐにネット上で物議を醸し、一部の観客やファンから強い反発を招いたのです。赤堀氏自身は、初演を迎える下北沢の本多劇場が客席数386と小規模であるため、「オペラグラスで(舞台上の)1点だけを見るのではなく、全体を楽しんでもらいたい」という意図があったと後に補足しましたが、初めに飛び出した「禁止」という強い言葉が、多くの人々に不快感を与えました。

「オレンジ服禁止」でさらに加熱する論争

オペラグラスに関する発言に加え、丸山隆平さんがファンに向けて発した「今回オレンジ色の服だと上演中に目立つから着て来ないようにってお願いしようと思います。俺のメンバーカラー、オレンジなので目立つんですよね(笑)」という発言も、火に油を注ぐ形となりました。彼のメンバーカラーであるオレンジ色の服まで制限しようとするかのようなこの発言は、「オペラグラスだけでなく、服装まで規制するのか」という強い疑問と不満を噴出させました。これにより、SNS上では怒りの声が瞬く間に拡散。X(旧Twitter)では、「全体を見てほしいのはわかるけれど。冗談でも割りに行くとか最低」「メガネ矯正でも視力を補えない人のことをシカトする演劇は不愉快」「人気の演者“だけ”でチケット売ってオペラグラス使用禁止とかメンカラ禁止とか」といった批判的な意見が多数投稿され、炎上は一気に加速しました。

SUPER EIGHTの丸山隆平。舞台「震度3」関連の「オレンジ色の服禁止」発言が炎上を招き、観劇マナー論争の中心にSUPER EIGHTの丸山隆平。舞台「震度3」関連の「オレンジ色の服禁止」発言が炎上を招き、観劇マナー論争の中心に

舞台公式サイトと赤堀氏による謝罪と釈明、収まらない波紋

一連の騒動を受け、舞台『震度3』の公式サイトは迅速に「インタビュー記事に関するお詫びとお知らせ」と題した謝罪文を掲載しました。この声明では、「本公演では、オペラグラスのご使用や服装に関する制限は一切設けておりません」「お客様がどのようなスタイルで観劇されるかは自由であり、それを妨げるようなルールもございません」と明言。問題の発言の意図については、「本多劇場ほどの空間であれば、肉眼でも俳優の表情や空気感をじかに味わっていただけるのではないか」といった趣旨に基づく「一見解」であったと説明しました。

さらに、劇作家の赤堀氏自身も、舞台宣伝用のXアカウントを更新し、長文で騒動の経緯を説明。「ここまで記事の一言が敏感に反応されることは自分の想像力では足りませんでしたし、『オペラグラス禁止ね』という言葉だけでは暴論と取られても仕方ないかもしれません」と謝罪の意を示しました。しかし、この丁寧な釈明にもかかわらず、「考えが足りないまま異質な発言をして、うっすら観客を小馬鹿にしてるのが透けて見えてるからここまで燃えたんじゃないの?」といった反論が寄せられ、炎上は依然として収まる気配を見せていません。

観劇マナーとファンの感情、残る課題

今回の騒動は、単なる発言の誤解に留まらず、観劇における「自由」と「マナー」、そして「作り手」と「受け手」の間の認識の違いを浮き彫りにしました。SUPER EIGHTのファンは「アイドルファンはオペラグラスで推ししか見てない」と揶揄されたかのように感じ、強い怒りを表明。一方、一般的な演劇ファンも、オペラグラス使用は個人の自由であり、それを制限するような発言は不適切であると憤っています。

芸能記者は「赤堀さんは、小劇場だから全体を見てほしいと演者目線を崩しておらず、『自分の発言が発端なので申し訳ない』としか言えませんが、何とか純粋に劇場に足を運んでいただけたら幸いです、と、なおも宣伝する姿勢を見せています。その点も、騒動が収まらない理由かもしれません」と分析しています。作り手側が「作品全体を体験してほしい」と願う気持ちは理解できますが、観客がどのような方法で作品を楽しむかは、本来自由であるべきという意見が多数を占めています。今回の騒動は、観劇という文化が多様化する現代において、関係者と観客双方が互いの立場を尊重し、より良いコミュニケーションを模索する必要があることを示唆していると言えるでしょう。

参考文献

  • Smart FLASH 7月21日公開記事
  • 楽天ブックス「推し楽」掲載対談記事
  • 舞台『震度3』公式サイト
  • X(旧Twitter)投稿より