立憲・石川大我氏、野田代表に辞任要求 参院選総括で「あまりに失礼」

立憲民主党の石川大我前参院議員(7月の参院選比例代表で落選)が12日までに自身のX(旧ツイッター)を更新し、野田佳彦代表の辞任と代表選挙の実施を強く要求しました。石川氏は、党執行部が参院選の総括において落選議員への対応が不十分であるとし、「あまりにも失礼ではないか」「野田代表での再生はない」と厳しい言葉で批判を展開しています。

参院選総括を巡る執行部批判

石川氏は11日の投稿で、党が国会議員や地方組織、落選者からの聞き取りを含む参院選の総括を8月中にまとめる方針を報じたネットニュースを引用。その上で、「自民党は落選議員も含めた両院議員総会を開催した。再三、同じような会を求めたが、執行部は応じずだった」と指摘しました。7月28日に落選した現職議員も出席できる両院議員懇談会を開いた自民党に対し、立憲民主党ではそうした機会がなかったことを問題視。「落選議員だけを集めても、ガス抜きにしかならない。批判が高まるのを恐れた執行部と言われても仕方ない」と、党執行部の姿勢に疑問を呈しました。

立憲民主党の野田佳彦代表が、党内からの批判を受けながらも今後の対応を検討している様子。立憲民主党の野田佳彦代表が、党内からの批判を受けながらも今後の対応を検討している様子。

比例区人選と執行部の対応への不満

今回の参院選では、現職議員が6人(比例区では3人、選挙区転出を含めれば4人)も落選する厳しい結果となりました。石川氏はこれに対し、「責任は大きい」と述べ、特に比例区の人選について「派閥の論理、と言われても仕方ない人が選ばれた。党のビジョンを示すような新人候補もいなかった」と批判しました。さらに、野田代表と大串選対委員長から自身への電話連絡が一切ないことを明かし、「現職議員に対してあまりに失礼ではないか」と執行部の対応を強く非難。その上で、「代表も含めた執行部の刷新が必要だ。野田代表での再生はない。代表選挙をすべきだ」と、改めて党内改革と代表選実施の必要性を訴えました。

厳しかった参院選の立憲民主党の結果

7月の参院選で、立憲民主党は22議席を獲得し、議席数では野党第1党の座を維持しました。しかし、改選議席22から上積みができなかったという課題を残しました。特に、比例代表では躍進した国民民主党、参政党と同じく7議席にとどまり、獲得票数も国民民主党の約762万票、参政党の約742万票を下回る約740万票で、野党3位に沈む結果となりました。こうした厳しい選挙結果を受け、党内では参院選の総括後、執行部の刷新を求める声がくすぶっており、9番目の票数で落選した石川氏の今回の発言は、その代表的なものと言えるでしょう。

石川氏による野田代表辞任要求は、参院選の厳しい結果を受けて高まる党内の不満と執行部刷新への期待を浮き彫りにしています。今後の立憲民主党が、この党内からの声にどう向き合い、どのような道を選択していくのか、その動向が注目されます。


参考文献