元「MAKE-UP」のボーカリストとして、そしてアニメ「聖闘士星矢」の主題歌「ペガサス幻想」などで世界中のファンを魅了した歌手のNoB（ノブ）さんこと山田信夫氏が、今月9日午後1時39分、腎臓がんのため入院先の病院で永眠されました。享年61歳。所属事務所が13日に発表し、惜しまれつつもその生涯を閉じた希代のロックミュージシャンに、多くの追悼の声が寄せられています。
事務所が発表：8年間の闘病と最期の言葉
所属事務所MOJOSTは、「弊社所属アーティスト、NoB （山田信夫）が令和7年8月9日午後1時39分 闘病の末、入院先の病院で、腎臓がんのため永眠いたしました」と公式に発表しました。声明では、故人が8年前に腎臓がんと診断され、放射線治療や薬物療法を行いながらも闘病生活を続けていたことが明かされています。
「ペガサス幻想」などで知られる歌手NoBさん、本名・山田信夫氏のポートレート。
診断当時、5年の余命宣告を受けていたものの、「歌う」ことへの強い意志を持って病と戦い抜いたNoBさん。事務所は、「息を引き取る前日も、作曲した楽曲のアレンジのことや、ファンの皆様と会えるステージの話をし、最後の最後まで“ロックミュージシャンNoB”であり続けました」と、彼の音楽への情熱が最期まで衰えなかったことを伝えています。葬儀は遺族の意向により近親者のみで執り行われましたが、後日改めてお別れの会が開催される予定です。
唯一無二の歌声：NoBさんの輝かしい功績
大阪府出身の山田信夫さんは、1984年にバンド「MAKE-UP」のボーカリストとしてメジャーデビュー。以降、数々のバンドやプロジェクトでその唯一無二の歌声と才能を発揮し、歌手活動だけでなく作詞作曲も手掛けてきました。特に、テレビアニメ「聖闘士星矢」のオープニング主題歌「ペガサス幻想」は、その壮大な世界観と魂を揺さぶる歌唱で日本国内だけでなく、世界中で大ヒットを記録し、アニソン史に名を刻む名曲となりました。
さらに、アニメソングや特撮ヒーローソングを数多く担当し、そのパワフルな歌声は多くの作品に命を吹き込みました。日本国内にとどまらず、海外でのコンサートやイベントにも精力的に出演し、その歌唱とパフォーマンスで世界中のファンを魅了し続けました。彼の存在は、日本のロックシーン、そしてアニメ・特撮音楽の分野において、計り知れない影響を与え続けました。
結論
山田信夫さん、NoBさんの訃報は、長年にわたり彼の歌声に勇気づけられ、感動を分かち合ってきた多くのファンにとって深い悲しみをもたらしています。しかし、その音楽への情熱と病に屈しない強い意志は、私たちに多くのインスピレーションを与えてくれました。「ペガサス幻想」をはじめとする彼の名曲は、これからも世代を超えて歌い継がれ、彼の魂は永遠に生き続けることでしょう。謹んで故人のご冥福をお祈り申し上げます。
