大阪・関西万博での窃盗事件、「撮り鉄」大学生グループが無賃乗車や不正入場も常習か

2025年開催予定の大阪・関西万博で発生した大規模な窃盗事件が波紋を広げています。事件の核心にあるのは、人気キャラクター「ミャクミャク」の関連グッズなど100点以上を盗んだとして逮捕された大学生グループ。彼らは単なる窃盗だけでなく、新幹線や在来線の無賃乗車、さらには万博会場への不正入場といった複数の犯罪行為を常習的に行っていたことが明らかになり、社会に大きな衝撃を与えています。

ゴールデンウィークの大阪・関西万博会場に並ぶ大勢の来場者。賑わいを見せるが、裏で窃盗事件も発生。ゴールデンウィークの大阪・関西万博会場に並ぶ大勢の来場者。賑わいを見せるが、裏で窃盗事件も発生。

万博での大規模窃盗事件の全容

今年5月のゴールデンウィーク中、大阪・関西万博の会場で前代未聞の窃盗事件が発生しました。この事件で逮捕されたのは、5人の大学生からなるグループです。彼らは、特に人気を集めていた「黒いミャクミャク」グッズを含む、合計100点以上もの商品を窃盗した疑いが持たれています。万博という多くの来場者が集まる公の場で、これほど大規模な窃盗が行われたことは、主催者側にとっても看過できない事態となっています。

明るみに出た「撮り鉄」グループの常習的犯罪行為

この大学生グループは、共通の趣味として「鉄道ファン」、とりわけ「撮り鉄」(鉄道写真愛好家)であったことが判明しました。事件当日は都内から大阪の会場まで足を運んでいましたが、その移動手段として新幹線や在来線を含む全ての路線を「無賃乗車」していたという衝撃の事実が明らかになりました。全国紙社会部記者によると、大学生らは「撮り鉄は全国の鉄道を見に行くので、仲間内では無賃乗車は当たり前だった」と供述しており、彼らの間で無賃乗車が常態化していた可能性が浮上しています。

さらに、彼らの不正行為はこれだけに留まりませんでした。万博への入場に際しても、5人のうち何人かは12歳から17歳が対象となる「中人」のチケットを不正に購入し、年齢詐称による不正入場を行っていたことも判明しています。万博での窃盗を目的として、こうした悪質な罪を重ねていた彼らの行動は、多くの批判を集めています。

社会が突きつける厳しい声と「撮り鉄」への批判

今回の事件に対し、インターネット上では厳しい声が多数上がっています。「撮り鉄でも鉄道ファンでもない。ただの犯罪グループだ」「万引きのレベルではない。無賃乗車、年齢詐称、窃盗という複数の犯罪。しっかりと裁いてほしい」といった意見が飛び交っています。

一方で、事件をきっかけに「無賃乗車している撮り鉄はたくさんいそうな発言だ」「撮り鉄は身勝手な行動で印象が悪かったが、さらに無賃乗車は当たり前なのか?」といった、一部の「撮り鉄」に対する批判も再燃しています。近年、「撮り鉄」による線路侵入、通行妨害、駅員への暴言など、マナー違反や迷惑行為が社会問題化しており、今回の事件は、その印象をさらに悪化させるものとなりました。

前出の全国紙社会部記者は、「もし『無賃乗車は当たり前』という発言が事実であるなら、これまでの迷惑行為とは異なり、法的措置を伴う深刻な問題です。今回の大学生らに限った話であることを願うばかりです」と懸念を示しています。ルールやマナーを守れない一部の無責任な「撮り鉄」たちの行動が、鉄道ファン全体のイメージを損ね、社会に多大な迷惑をかけている現状に、意識の改善と適切な対応が強く求められています。


参考文献: