『となりのトトロ』ネコバスを貸したワケ、名前の秘密…知られざる「トトロ」の真実

宮崎駿監督作品『となりのトトロ』は、その公開から35年以上が経過した今もなお、幅広い世代に愛され続ける不朽の名作です。愛らしいキャラクター「トトロ」と、サツキ、メイ姉妹の心温まる交流は、多くの人々の記憶に深く刻まれています。しかし、この作品には、意外と知られていないトトロに関する「秘密」や「裏話」が存在します。今回は、その中でも特に興味深い二つの真実に焦点を当て、作品をより深く楽しむための豆知識をご紹介します。

トトロがネコバスを貸した本当の理由とは?

物語の終盤、妹のメイが迷子になってしまい、必死に探すサツキは、森の精であるトトロに助けを求めます。するとトトロは快く「ネコバス」を呼び出し、サツキをメイの元へと導いてくれました。この感動的なシーンは、トトロの優しさや思いやりを示すものとして広く認識されていますが、実はトトロがネコバスを貸し与えた理由には、単なる親切心だけではない、さらに深遠な心情が隠されていたことが明らかになっています。

「金曜ロードショー」の公式な情報によると、トトロは「深い考えがあるわけではなく、単純にサツキを“カワイイ”と思ったから助けてあげることにした」とされています。1000年以上もの時を生きる森の主であるトトロにとっての「かわいい」という感情は、人間が幼い子どもや愛らしい動物に対して抱く純粋な感情と近いのかもしれません。この純粋な「かわいい」という気持ちこそが、サツキを救う行動へと繋がり、作品全体を温かく包み込む優しい雰囲気を醸し出しているのです。

となりのトトロに登場する愛らしいトトロの姿となりのトトロに登場する愛らしいトトロの姿

「トトロ」は本当の名前ではなかった?意外な事実

作品中で最も有名なシーンの一つに、メイが初めてトトロと出会い、その大きな体に驚きながらも「あなたトトロっていうのね」と話しかける場面があります。この印象的なやり取りによって、あの不思議な生き物は「トトロ」という名前で親しまれるようになりました。しかし、このメイの言葉にも、意外な裏話が隠されています。

実は、メイがトトロに話しかける直前、トトロは自身を指して「ドゥードゥー」と鳴き声のようなものを発しています。この音について、後に公開された情報によると、トトロが言いたかったのは「ねむいよー」という言葉だったとされています。メイはトトロのこの言葉を聞き取り、「トトロ」と解釈してしまったため、それがそのまま彼の名前として定着したというのです。もしかしたら、トトロの「本当の名前」は、私たちには知らされていない全く別の名前なのかもしれません。この愛らしい勘違いもまた、作品に深みとユーモアを与えています。

まとめ

『となりのトトロ』に隠されたこれらの裏話や豆知識は、私たちが長年親しんできたキャラクターや物語に新たな視点を与えてくれます。トトロの純粋な感情や、名前にまつわる意外な事実を知ることで、作品への愛着は一層深まることでしょう。これらの秘密を知った上で改めて『となりのトトロ』を鑑賞すれば、これまで気づかなかった新たな発見や感動があるかもしれません。