【香港=藤本欣也】香港政府はこのほど、反政府デモが本格化した6月から11月末までの間に、幼稚園、小・中・高校、大学の教員・補助教員合わせて約80人を抗議活動に関連して拘束したと発表した。
また香港紙によると、同時期に、武器の所持や不適切な教材の使用などで、2人が辞職し、2人が停職処分を受けたという。
政府は今月20日、小・中・高校の校長らに文書を出し、放火や暴行、危険物の所持などで訴追された教員らには、停職などの厳しい処分を科すよう求めた。
このほか、教員らのヘイトスピーチ(憎悪表現)や挑発的な言動、不適切な教材使用などに対し、120件以上の苦情が教育当局に寄せられているという。調査が進行中で、すでに13件については教員らがけん責処分などを受けたという。
教育界選出の立法会(議会)議員の葉建源氏は「政府は挑発的言動などに関する明確なガイドラインを示すべきだ。教員らがSNSを通じて発したプライベートなコメントまで問題視されている」と話している。
一連の抗議活動では6月以降、6千人以上が拘束されているが、このうち約4割を学生が占めている。