前町長の失職に伴う滋賀県甲良町長選(来年1月21日告示、26日投開票)で、同町議の西川誠一氏(75)が27日、立候補を表明した。町議会の不信任決議を受けて失職した前町長の野瀬喜久男氏(69)が出馬の意向を示しており、一騎打ちとなる公算が大きい。
同町では、議会で選挙不正疑惑などを追及された野瀬氏が今年1月に辞職。2月の出直し選に無投票で再選しており、約1年間に2回の出直し選が行われる異例の事態となっている。
西川氏は27日に町役場で記者会見し、「不正をたださない町政に終止符を打ちたい」と出馬理由を説明。町長選の公約として、町政刷新や入札制度改革、職員の能力向上などを挙げた。
西川氏は平成23年4月の補選で初当選し、現在3期目。議長を2期務めた。
町議会では13日、29年10月の町長選で推薦団体について選挙はがきやチラシに虚偽の記載をしたなどとして、野瀬氏に対する不信任決議案が提出され、賛成多数で可決された。野瀬氏は議会を解散する選択肢もあったが、失職を選んだ上で「町政の正常化のため、町民の審判をあおぎたい」として、出直し町長選に立候補する考えを表明した。