総務省は12日、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスへの対応として、経過観察のため政府施設などに滞在中の中国・武漢市からの帰国者に通信機器を配備する支援を行っていることを明らかにした。集団感染が発生し、横浜港に停留しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」にも衛星携帯電話などを配置している。
総務省によると、国内各施設に滞在している武漢市からの帰国者に対し、携帯電話会社の協力を得て、携帯電話計27台、Wi-Fiルーター計812台を配備。日本語が不自由な帰国者のために翻訳機「ポケトーク」30台も導入した。
また、ダイヤモンド・プリンセス号には船内での通信手段確保のため、無線機70台、衛星携帯電話14台を貸与するなど通信環境整備を支援しているという。
帰国者向けの滞在施設が今後不足する事態に備え、同省が管理する情報通信政策研究所(東京都国分寺市)など3施設が滞在施設候補として検討されているという。