特定危険指定暴力団工藤会（北九州市）の上納金を巡り、約３億２千万円を脱税したとして所得税法違反罪に問われた会トップの総裁、野村悟被告（７３）が１８日までに、懲役３年、罰金８千万円とした４日の福岡高裁判決を不服として上告した。被告は無罪を主張していた。
高裁判決は、上納金の３割が野村被告の取り分として継続的に口座に入金されていたと認定。渡った金は課税対象の「個人所得」と判断した。
１、２審判決によると、野村被告は上納金を管理していた幹部、山中政吉被告（６９）＝高裁で懲役２年６月判決、上告＝と共謀して平成２２～２６年、上納金から得た約８億９００万円を申告せず、所得税を免れた。
