「ケア人」こと介護福祉士の大森圭（戸塚純貴＝とづか・じゅんき）を主人公にしたシリーズの３年ぶり２作目。小規模施設から大型の特別養護老人ホームに転職した大森が、規模や効率といった課題に戸惑いながら、さらなる成長を遂げる。
時宜を得たテーマを実力派の俳優たちで丁寧に描く。認知症の妻を演じる島かおりがふと見せる笑顔。夫を演じる綿引勝彦の武骨さ。ドラマでおなじみのバイプレーヤーたちの渾身（こんしん）の芝居が心に響く。戸塚は、普段より抑え気味の表情で大森の誠実さをよく表す。地味だが、味わい深い。
３日から東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、大阪・イオンシネマ茨木などで全国順次公開。１時間４１分。（健）
★★★☆
（★５傑作 ４見応え十分 ３楽しめる ２惜しい １がっかり ☆は半分）
