【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するライアン氏は22日、ジュネーブでの記者会見で、新型コロナウイルスについて「南米が新たな震源地になった。ブラジルが明らかに最も影響を受けている」との見方を示した。
米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、米国の感染者数が最多で約160万人。ブラジルが約33万人と続いている。ブラジルのボルソナロ大統領は新型コロナを「ただの風邪」と呼び、規制派の州政府と対立するなど政治的な混乱が深まっている。
ライアン氏は会見で、ブラジルが新型コロナの治療薬として承認した抗マラリア薬について「現在、(有効性を)証明する臨床データはない」と指摘した。