【ニューヨーク=上塚真由】米中西部ミネソタ州で白人警官に暴行を受け死亡したジョージ・フロイドさん=当時(46)=の葬儀が9日、故郷の南部テキサス州ヒューストンの教会で営まれた。葬儀の様子は米主要テレビ局が生中継し、多くの人がフロイドさんの死を悼んだ。
葬儀にはフロイドさんの遺族や友人、ヒューストン市長、連邦下院議員を含む招待者ら計数百人が参列。フロイドさんの兄弟の一人は弔辞で「世界中の人々が彼を忘れないだろう。彼は世界を変える」と述べた。 11月の米大統領選で、民主党候補として指名が確定したバイデン前副大統領はビデオメッセージを寄せ、「人種差別から今回も背を向けようとして、今この時もをやり過ごしてはならない」と強調。「フロイドさんのために正義が実現されれば、米国全体の正義の実現につながる」と述べた。
フロイドさんは5月25日、ミネソタ州ミネアポリスで偽札使用の通報を受け駆け付けた警官に首を膝で8分46秒にわたり押さえられて死亡した。事件で4人の警官が免職となり、訴追された。全米各地で人種差別や警察の暴力に抗議するデモが広がった。