【シネマプレビュー】「コンフィデンスマンJP プリンセス編」ほか3作品


 公開中~公開間近の作品から、文化部映画担当の編集委員がピックアップした「シネマレビュー」をお届けします。

★★★★★ 傑作

★★★★  見応え十分

★★★   楽しめる

★★    惜しい

★     がっかり

(☆は★の半分)

■「コンフィデンスマンJP プリンセス編」

 人気ドラマの映画化第2弾。前作をはるかにしのぐおもしろさで、最後まで目が離せない。痛快で、ほろりとさせられるものもある。再開した映画館で、理屈ぬきに楽しめる娯楽作品の最右翼だ。


映画「コンフィデンスマンJP プリンス編」
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 詐欺師のダー子(長澤まさみ)と仲間のリチャード(小日向文世(こひなた・ふみよ))、ボクちゃん(東出昌大(ひがしで・まさひろ))は、大富豪、レイモンド・フウ(北大路欣也(きんや))の10兆円ともいわれる遺産を狙い、身寄りのないコックリ(関水(せきみず)渚)をフウの隠し子、ミシェルに仕立てる。

 柴田恭兵、竹内結子、広末涼子、江口洋介…とゲストが実に多彩だが、亡くなった三浦春馬を含め、誰もがダー子が仕掛けた詐欺の成立に欠かせない存在なのが見事。終盤で明かされるミシェルの“正体”にも驚かされるだろう。

 このシリーズにおける長澤の魅力はいうまでもないが、関水が大役を果たした。作品の印象を左右する重要な場面で見せる表情は、昨年「町田くんの世界」でいくつもの賞を獲得した実力派新人の面目躍如だ。

 23日から東京・TOHOシネマズ日比谷、大阪ステーションシティシネマなど全国で公開。2時間4分。(健)

★★★★

■「ぶあいそうな手紙」

 ブラジル南部の街に住む独居老人のエルネストは、隣国ウルグアイから移り住んでおよそ半世紀。老境を迎え、視力をほとんど失っている。ある日、ウルグアイ時代の友人の妻から一通の手紙が届く。偶然知り合ったブラジル娘に「手紙の読み書き」を手伝ってもらうことに…。

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