菅義偉(すが・よしひで)官房長官は30日午前の記者会見で、新型コロナウイルス対策で介護施設などを対象とした布マスク約8千万枚の配布延期を厚生労働省が検討していることに関し「いろんな問題が指摘されているので、介護関係者と連携を取りながら対応していくのが今の姿勢だ」と説明した。
菅氏は、介護施設や妊婦向けの布マスクについて「予備費を活用し3~4月に2千万枚配布し、その後の感染拡大を踏まえて4月の1次補正予算で1億2千万枚の追加配布の予算を計上して順次、調達・配布を進めてきた」と説明。今後の配布に関し、厚労省が介護施設関係者に改めて需要について確認したところ、介護施設関係者からは「『マスク需給は改善し3月の配布時ほどではないが、備蓄などにも活用でき、ありがたい』との声が多かった」と明らかにした。
そのうえで「介護施設などのニーズを踏まえ、布マスクを有効に使ってもらえるように厚労省で今、検討している」と述べた。