将棋の藤井聡太二冠(18)が10月21日、順位戦B級2組6回戦で村山慈明七段(36)と午前10時から対局を開始した。藤井二冠は、今期ここまで負けなしの4連勝(抜け番1回)。最年少名人に向けて1期抜けを目指すが、相手は過去に1度対戦し敗れている難敵。全10局の折り返しとなる本局で、全勝ターンできるか。
【動画】藤井聡太二冠、今期の順位戦全4局
藤井二冠と村山七段の対戦は、叡王戦段位別予選で1度だけあり、この時は村山七段が勝っている。藤井二冠は今年度も高勝率を誇っているものの、直近では豊島将之竜王(叡王、30)に2敗、羽生善治九段(50)に1敗し、公式戦3連敗中(公表分のみ)とペースを落としている。
今期は25人が参加するB級2組は、全棋士が10局戦い、成績上位2人がB級1組に昇級する。勝敗数が同じ場合には前年成績を元にした「順位」が上の棋士が優先される。C級1組から上がったばかりの藤井二冠は21位で、昇級には全勝もしくは9勝1敗といったハイレベルな成績が求められる。
現在の最年少名人記録は、谷川浩司九段(58)が持つ21歳2カ月。藤井二冠がこれをクリアするにはB級2組、B級1組と連続して1期抜けを果たし、さらにA級初挑戦で挑戦権を獲得、名人戦で奪取に成功する必要がある。「順位」考えればB級2組、B級1組では、ほぼ“全勝級”の成績が必要だ。
本局の持ち時間は各6時間で、先手は藤井二冠。