(CNN) 米国のブリンケン国務長官は2日、CNNエスパニョールの単独インタビューに応じ、ブラジルの食肉大手JBSや米国のパイプライン操業大手コロニアル・パイプラインに対して行われたサイバー攻撃について、ロシアは止める義務があり、「こうした攻撃に関与する犯罪集団の隠れ場所」になってはならないと述べた。
ブリンケン長官は移民やイスラエルの選挙についても言及したほか、バイデン米大統領が早ければ3日にも新型コロナウイルスの世界的な配備について発表する可能性があると述べた。
ブリンケン長官は、ロシアのラブロフ外相と直近のランサムウェア(身代金ウイルス)を使ったサイバー攻撃について協議を行ったか尋ねられると、ラブロフ外相とは5月19日以降連絡を取っていないと明らかにした。5月19日に行われた会談では、米ロ外相はいずれも、相手側からの攻撃的な行為には対抗措置を取ると語っていた。
ブリンケン長官はロシア指導部に対して、国内で活動する犯罪集団の取り締まりを呼び掛けた。
ブリンケン長官は、コロニアル・パイプラインの件も含めて、すべての国々がサイバー攻撃を行うような犯罪集団を発見して裁きを受けさせるためにあらゆることをすべきだと指摘。コロニアル・パイプラインにサイバー攻撃を仕掛けた集団の主犯はロシアにいることから、こうしたことが続かないようにするため、ロシア側にも義務があるとの見方を示した。
ブリンケン長官は1日、中米コスタリカを訪問して、中米の当局者と会談した。ブリンケン長官は移民問題や汚職防止、新型コロナウイルス感染症の流行、気候変動などについて協議した。今後、ハリス米副大統領も同地域を訪問する予定。
ブリンケン長官は、バイデン大統領が近く8000万回分の新型コロナウイルスワクチンを配布する計画を発表するとの見通しを示した。