100%海外依存の「人工衛星の心臓」 韓国国産化を推進


韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が全羅南道高興(チョルラナムド・コフン)の羅老(ナロ)宇宙センターで開かれた「ヌリ号総合燃焼試験参観および大韓民国宇宙戦略報告会」で航空宇宙研究院のコ・ジョンファン本部長から説明を聞いている。[写真 青瓦台写真記者団]
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が全羅南道高興(チョルラナムド・コフン)の羅老(ナロ)宇宙センターで開かれた「ヌリ号総合燃焼試験参観および大韓民国宇宙戦略報告会」で航空宇宙研究院のコ・ジョンファン本部長から説明を聞いている。[写真 青瓦台写真記者団]

「人工衛星の心臓」と呼ばれるものの全量を海外輸入に依存してきた「貯蔵性衛星推進系二液スラスタ」(storable bipropellant thruster)の国産化を推進する。韓国の(株)ハンファと航空宇宙研究院(航宇研)は28日、人工衛星の軌道修正と姿勢制御を担う貯蔵性二液スラスタを共同開発すると明らかにした。

#【映像】韓国の次世代中型衛星1号の打ち上げの様子

人工衛星は地球の重力とは異なる惑星の引力に妨害されるため、常に推進機を作動してこそ軌道と姿勢を正すことができる。今回ハンファと航宇研が開発する推進機には、より長く安定的に任務を遂行できるよう「貯蔵性二液スラスタ」が入る。これは燃料と酸化剤をそれぞれ別のタンクに貯蔵する二元化方式。燃料の量調節が容易で効率性が高く、多くの燃料を長期間貯蔵できる。人工衛星はロケットから分離した後、独自の推進力で軌道に乗った後、15年以上にわたり極限の宇宙環境で作動する必要がある。

これまで貯蔵性二液スラスタはすべて外国企業に依存してきた。ミサイル推進機関まで拡張できる核心技術であるため、先進国からの技術移転が不可能な状況だ。(株)ハンファのキム・スンモ防産部門代表は「ニュースペース時代を迎えて100%海外に依存してきた核心技術を国産化することに意味がある」と述べた。

航空宇宙研究院は先端宇宙部品国産化プロジェクト「スペースパイオニア」事業を進行中だ。10年間に計2115億ウォン(約207億円)の予算が投入される。事業の推進を通じて4000億ウォン近い輸入代替効果と97%以上の国産化率を目標にしている。今回の推進機開発事業は今年開始する10件の課題の一つ。2029年に打ち上げ予定の人工衛星に採用された後、すべての衛星に搭載されるとみられる。

(株)ハンファは90年代半ばから「単一推進剤」推進機を生産して技術力を高めてきた。ハンファグループは3月、グループ内の複数の会社に分散する宇宙産業技術を1つに集めた「スペースハブ」を発足させ、ハンファソリューションのキム・ドングァン社長(38)がチーム長を務めた。(株)ハンファ・ハンファシステム・ハンファエアロスペースとキム社長が無報酬登記役員を務める人工衛星ベンチャー企業セトレックアイが含まれた。5月にはKAIST(韓国科学技術院)と共に「宇宙研究センター」を設立した。キム・ドングァン社長は「誰かがしなければいけないのが宇宙産業」とし「社会的な責任を果たすという姿勢で開発に取り組んでいく」と述べた。



Source link