日本共産党中央委員会が入るビル=東京都渋谷区で、曽根田和久撮影
共産党は、天皇制や自衛隊についての党の考え方を有権者に説明する冊子を作製した。昨秋の衆院選では、党綱領を理由に与党などによる野党共闘への攻撃があったことを踏まえ、「与党になったら天皇制は廃止? そんなことは絶対にしません」と明記した。
「安保条約、自衛隊、天皇、共産主義…あなたの『?』におこたえします」と題する冊子を約400万部作製。夏の参院選の支持拡大に向け、党集会などで配布する。疑問が寄せられることが多いという計10テーマについて「いますぐ自衛隊をなくそうなどと考えていません」「(日米)安保条約の是非を脇において」安全保障上の課題解決を目指すなどと解説している。
批判があった立憲民主党との「限定的な閣外からの協力」合意など、共闘の意義も掲載した。小池晃書記局長は「支持を広げる時に『共産(綱領)のここがちょっと気になる』という声が出ることも多い。誤解を払拭(ふっしょく)したい」と語った。【田所柳子】