遺体が見つかった男の家(24日、亘理町で)
宮城県警亘理署は24日、同県亘理町、無職の男(73)を死体遺棄の疑いで逮捕した。
発表などによると、男は2017年4月頃、自宅の一室で弟とみられる男性が死亡していると把握していたが、今月23日まで5年近く放置した疑い。遺体は寝間着姿で白骨化していた。「葬式をするお金がなく、どうしたらいいか分からなかった」と供述している。
男は弟と2人暮らしだったとみられ、同署が遺体の身元と詳しい経緯を調べている。
「弟が亡くなり、遺体がまだ家にある」。地区の町内会長の男性(82)によると、男は23日午後、自宅そばの畑で一緒に作業していた70歳代の知人女性にそう打ち明けたという。女性から連絡を受けた町内会長が23日夕、同署に相談した。町内会長は容疑者について「通りかかると自分からあいさつする穏やかな人。1人で抱え込んで悩んでいたのだろうか」と話した。