藤井聡太竜王(左)と佐々木勇気七段
将棋の順位戦B級1組の最終13回戦が3月9日に行われ、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、19)と佐々木勇気七段(27)が現在対局中だ。午後6時からの夕食休憩時点で50手目まで進行し、形勢は互角、持ち時間でも差はほぼない。藤井竜王は本局に勝利すれば、A級昇級が決定。最難関の最年少記録とも言われる最年少名人への夢をつなげるか。
【中継】藤井聡太竜王、A級昇級かかる最終局
藤井竜王は今期が初のB級1組。2回戦で稲葉陽八段(33)、11回戦では千田翔太七段(27)という昇級争いを繰り広げている2人に敗れたが、その他の対局では快勝で白星を連ね、9勝2敗の単独トップで最終局を迎えた。本局に勝利すれば10勝2敗で全日程を終了、同組トップで昇級が決まる。また敗れた場合には同日に対局している稲葉八段、千田七段のどちらか1人でも敗れると、上位2人までの昇級枠に入るために、昇級が決まる。
今期、A級への昇級を決めるには大きな意味がある。谷川浩司九段(59)が持つ最年少名人記録、21歳2カ月を更新するためには、藤井竜王は今期中にA級行きを決めなくてはならない。来期、A級初参戦で挑戦権を獲得、さらに名人奪取に成功して、ようやく記録更新となる細く険しい道だ。今年7月に20歳を迎えるため、今期が残留で終わると更新は不可能になる。
角換わりから始まった一局は、佐々木七段の研究が成功したのか、序盤から中盤にかけて佐々木七段が指しやすいと見られ、藤井竜王は早い段階から長考を繰り返したが、午後に入って徐々に巻き返し、夜戦に入るところでは形勢は互角。佐々木七段は51手目に長考を入れており、夕食休憩前に1時間27分を費やした。
持ち時間は各6時間で、先手は佐々木七段。
◆藤井聡太竜王、A級昇級への条件 ※上位2人までが昇級
<1>藤井聡太竜王が勝利 → 10勝2敗の首位でA級昇級。
<2>藤井聡太竜王が敗北 → 9勝3敗で終了。稲葉陽八段、千田翔太七段のいずれか、もしくは両方が敗北でA級昇級。
<3>藤井聡太竜王が敗北 → 9勝3敗で終了。稲葉陽八段、千田翔太七段ともに勝利した場合は、3人が9勝3敗で並ぶものの前年順位を元にした順位で稲葉八段、千田七段がA級昇級。
【夕食の注文】
藤井聡太竜王 海老グラタン大盛り 佐々木勇気七段 なべ焼きうどん+餅
【夕食休憩時の残り持ち時間】
藤井聡太竜王 2時間22分(消費3時間38分) 佐々木勇気七段 2時間45分(消費3時間15分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)