岡山地方裁判所
JR西日本岡山支社の男性運転士が、回送列車の入庫作業が1分遅れたことを理由に、賃金56円が支払われなかったのは不当だとして、JR西に対し、未払い賃金と慰謝料など計約220万円の支払いを求めた訴訟の判決で、岡山地裁は19日、56円の支払いを命じた。
訴状などによると、男性運転士は2020年6月、回送列車を車庫まで移動させる作業の際、列車が到着するホームを間違え、作業完了が1分遅れた。これを受け、JR西は「遅れた時間は労働実態がない」として、1分間分の賃金をカットした。
男性運転士側は訴訟で、1分間分の賃金43円がカットされ、作業のずれ込みで生じた割り増し分の残業代13円も支払われていないと主張。出勤して点呼を終えており、「労務中」だったとし、賃金が支払われるべきだと主張していた。