再発防止策などについて説明する関西電力の彌園豊一副社長(20日午後、大阪市北区で)
関西電力元役員らが福井県高浜町の元助役(故人)らから金品を受け取っていた問題を受け、社内の「コンプライアンス委員会」は20日、工事の発注契約など3件についてコンプライアンス(法令順守)違反があったと発表した。
関電が元助役と関係の深い建設会社「吉田開発」(高浜町)に対し、2014年度に発注した土砂処分工事の過程に問題があったと指摘。工事の元請けのゼネコンと下請けの地元業者の間に吉田開発を介在させ、「監理業務」の名目で約2億円を支払っていた。
このほか、元助役と関係のある業者から借りていた高浜町内の駐車場などの土地について、相場の月17万5000円程度を大幅に上回る120万円を支払うなどしていた。地元議員が代表を務める業者から借りた貯蔵品保管用倉庫についても、年間1600万円程度の相場に対し、約5000万円を支払っていた。