即位後初めてテレビ演説するチャールズ英国王=ロンドン・バッキンガム宮殿で2022年9月9日、ロイター
英国のチャールズ国王(73)は9日、即位後初めて英国民と英連邦諸国の国民向けにテレビ演説し、「生涯を通じ、忠誠心、敬意、愛情を持って皆さんに奉仕する」と呼びかけた。
【ダイアナ妃とエリザベス女王 今は亡き二人】
8日に死去した母のエリザベス女王について「喜びや悲しみの時代の中で、君主としての情熱と献身の心が揺らぐことはなかった」と振り返った。そのうえで、自らも生涯を通じて「皆さんがどこに住んでいようと、どのような生い立ちや信仰であろうと、忠誠心、敬意、愛情を持って奉仕する」と誓った。
また、王位継承順位1位の長男ウィリアム王子を皇太子とすると表明した。2020年に王室を離脱した次男ヘンリー王子と妻のメーガン妃にも「私の愛情を伝えたい」と述べ、新しい王室の結束を呼びかけた。
最後は、母の前で一人の息子に戻ったように親しみを込めた口調で「愛するママ」と呼びかけた。そして昨年死去した父親のフィリップ殿下にも言及し、こう述べた。「パパのもとへ旅立つあなたに、ただ言いたい。ありがとう」【ロンドン篠田航一】