ロシア、ウクライナ侵攻を正当化するためのレトリックで国民も弾圧か

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ウクライナ侵攻の口実としてプーチン大統領が主張する「ネオナチ組織との戦い」という政治的レトリックは国民の弾圧にも使用されはじめ、自身に従わない者を排除するための免罪符的な性格が強くなってきた。

同化を拒否するウクライナ人を抹殺するための政治的レトリックのはずが、ロシア国民にも適用され始めるという皮肉

プーチン大統領は「ネオナチ組織=キーウ政権による弾圧からドンバスの親露系住民を解放する」と主張してウクライナ侵攻を正当化しているが、戦争を始める理由として作り出された政治的レトリックはロシア国内でも「特別軍事作戦に反抗的な人々」を弾圧するため利用され始めており、もはやネオナチ組織やナチスといったレッテルは「ロシアやプーチン政権に従わない者を排除するための免罪符」としての性格が強くなってきた。

ロシア、ウクライナ侵攻を正当化するためのレトリックで国民も弾圧か

出典:Kremlin.ru/CC BY 4.0

モスクワのトリウムファルナヤ広場で25日に開催された「マヤコフスキーの朗読会」で、詩人のアルテム・カマルディン氏は自作の詩「殺してくれ民兵」を披露、その中で「キエフ公国に栄光あれ!ノヴォロシアは最低だ!」とカメラの前で叫んでしまい、これを問題視したモスクワ警察はカマルディン氏を「ナチス」だと定義することで信じられないような暴力性と残虐性を見せている。

ノーヴァヤ・ガゼータ・ヨーロッパ紙が再構成した事件の過程によれば、モスクワ警察はカマルディン氏を拘束するためアパートの部屋に踏み込んだが別人の部屋のドアを破壊、間違いに気づいてカマルディン氏の部屋に踏み込もうとしたため「弁護士が到着するまで外で待ってくれ」と要請、これを無視してドアを破壊した警察はカマルディン氏、結婚予定のポポワ氏、政治活動家のメニュコフ氏を拘束。

ロシア、ウクライナ侵攻を正当化するためのレトリックで国民も弾圧か

出典:112 モスクワ警察の特殊部隊に拘束されるカマルディン氏

メニュコフ氏は警察が「カマルディン氏ではない」と気づくまで殴る蹴るの暴行を受け、ポポワ氏はカマルディン氏の女だと判明すると警察は髪を掴み「お前はナチのクズだ」と言い放ち、瞬間接着で顔にシールを貼り付けたり、唇を瞬間接着でくっつけたり、髪の毛を引っ張ったりしてきたが、この過程でポポワ氏は隣の部屋からカマルディン氏が殴られる音が聞こえたと証言。

警察はカマルディン氏に「服を脱いで裸になれ、クズめ」と言い放ち、部屋で見つけたものをカマルディン氏の肛門に挿入、3人の弁護を担当するソロビョフ氏は「ダンベルの棒をカマルディン氏の肛門に突き立てた」と主張しており、警察の封鎖が解除された部屋からはダンベルのパンケーキ(可変式ダンベルの重り部分)のみが発見されいるため「暴行の事実を隠蔽するためダンベルの棒を警察が持ち去り、部屋に残る血痕も全て拭き取られた」と推測している。

ロシア、ウクライナ侵攻を正当化するためのレトリックで国民も弾圧か

引用:Новая газета Европа 部屋に残された可変式ダンベルの重り部分とコンドーム

一連の暴行を受けた3人は警察署に連行されのち問題の詩の内容について謝罪を強要され、公開された動画の中でカマルディン氏は「昨夜の発言についてロシア連邦の人々に懺悔する」と述べ、ポポワ氏は「彼はナチスで、私はナチスのガールフレンドだ」と叫び「お前はナチスを支持するのか?」と尋ねられと「そうではない」と答えた。

要するに「親露系住民を弾圧するキーウ政権はネオナチ組織だ」と定義して侵攻を正当化していたが、特別軍事作戦に反抗的な人々も「ナチス」と定義することで国内の弾圧も正当化している格好だ。

同化を拒否するウクライナ人を抹殺するための政治的レトリックが「ロシア国民にも適用され始めた」という意味で皮肉な結果だと言える。

ロシア、ウクライナ侵攻を正当化するためのレトリックで国民も弾圧か

出典:Минобороны России

因みに26日の夜遅くにカマルディン氏は「捜査過程の負傷」を治療するため病院に搬送され、複数の打撲と擦り傷が認められたが泌尿器科医による直腸損傷の検査は行われず、入院も病院から拒否され警察署の留置所に戻されたらしい。

カマルディン氏と誤認され暴行を受けたメニュコフ氏は「マヤコフスキーの朗読会」に25日初めて参加したが、問題の詩を口にしたこともないにも関わらず動画内で謝罪を強要され、カマルディン氏と同じ11月25日の判決まで勾留されることが決定したものの担当弁護士は「依頼人が何の容疑で捜査を受けているのか警察は説明しない」と主張しており、警察はポポワ氏のみ釈放した。

モスクワ警察が反体制的なロシア国民に拷問、肛門にダンベルを突き刺す

 

※アイキャッチ画像の出典:Telegram Артём Камардин

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