韓国政府は、福島第一原発の汚染水に関する視察団を派遣する前に態度を軟化させるという見方が出ている。視察団は当初、
安全性を検討するための専門家を含む20人程度で構成される予定だったが、日本政府は民間専門家の派遣に否定的であり、視察団が実際に施設を見学する「現場確認」の性格にとどまる可能性があるため、視察団派遣をめぐる批判が激化している。
韓国政府のパク・クヨン国務調整室第1次長は、視察団の目的は汚染水の海洋放出過程の安全性を検討することであり、汚染水の浄化や放出施設の運営状況を直接確認し、科学的・技術的な情報を把握する計画であると述べた。しかし、実際には視察団は現場での確認にとどまり、汚染水の試料採取や分析の計画は存在しないと報じられている。
日本側も同様に、視察団派遣は韓国政府に対する説明会であり、原発汚染水の安全性の評価や検証ではなく、実質的には見学に近いものであると説明している。韓国の視察団が訪問した結果に基づく検証結果には拘束力がないとされている。
特に、日本は韓国の視察団に民間専門家や市民団体が含まれることに反対しており、政府の影響を受けない相対的に自由な団体が異なる意見を出す可能性があるためである。したがって、視察団は政府関連機関や原子力安全・海洋環境などの分野の専門家を中心に構成される見込みである。
日韓関係の専門家である保坂祐二教授（世宗大学）は、政府関係者の短い日程の視察は、官僚ではなく市民団体や専門家の方が福島原発汚染水問題について鋭く指摘できると指摘し、「政府関係者が視察に行くというのは、日本の論理を支える脇役を演じることに他ならない」と述べた。
実務協議では、日韓当局が韓国の専門家視察団の日程や訪問施設などを具体的に調整したと報じられている。韓国側は外交部のユン・ヒョンス気候環境科学外交局長が、日本側は外務省の海部篤外務省軍縮不拡散・科学部長が首席代表を務めた。視察団の滞在期間は、福島原発の見学を含めて少なくとも3泊4日になるとされている。
しかしながら、視察団の訪問結果には拘束力がないとされている。パク次長は、「主権国家がある行為をするのにあたって、それ自体を他の国家が決めるシステムはない」と述べている。
コメント欄の意見：
・日本政府が民間専門家の派遣に躊躇しているのは、批判的な意見を汲んだ発表を恐れていると思われる。ウォルソン原発の汚染水の方が放射能濃度が高いのに、なぜ日本を批判するのか疑問だ。韓国が福島原発を批判するなら、まず自国の原発を停止し、海産物の流通を制限すべきだ。
・短い期間での検証はIAEAの技術者ですら難しいと思う。韓国の原子力関係の技術者が検証できないのは納得できる。できたとしても、風評被害を広めるだけだろう。
・韓国の視察団がALPS処理水を視察するとのことだが、検証の立場にはない。韓国では原子力関係の専門家が不足しているのかもしれない。日本の視察団も韓国の古里原発を訪れるべきだ。
・韓国の報道は「汚染水」と事前に決めつけていることが科学的ではない。感情に基づいた反日キャンペーンに過ぎない。科学的な立場での視察を望むならば、試料採取なども行うべきだろう。
ハンギョレ新聞は意図的に編集している問題がある。韓国は自国の原発の問題を無視しており、日本の原発処理水に過敏に反応している。相互主義に則り、日本の監視団が韓国の原発を訪れるべきだ。
・韓国は日本の原発を非難しているが、自国の原発も問題視すべきだ。日韓でトリチウム水の排出量を比較し、調査報道を行うべきだ。ハンギョレは反日報道をやめて、国民のためになる報道をすべきだ。
韓国政府、原発汚染水視察団の派遣前に態度軟化…「見学団」に転落する恐れも
