【名人戦】藤井聡太竜王「一局一局が大事に」渡辺明名人「集中して」第４局控え前夜祭

福岡県飯塚市内で開催された前夜祭であいさつする藤井聡太竜王（左）渡辺明名人（撮影・松浦隆司）

　藤井聡太竜王（王位・叡王・棋王・王将・棋聖＝20）が渡辺明名人（39）に挑戦する将棋の第81期名人戦7番勝負第4局が21日、福岡県飯塚市「麻生大浦荘」で行われる。

【写真】名人戦の藤井聡太竜王の勝負メシ

　シリーズの対戦成績は藤井の2勝1敗。藤井が史上最年少名人＆7冠に「王手」をかけるか。4連覇を目指す渡辺が連勝で追いつくか。対局を翌日に控えた20日、両者は現地入り。前日検分を行った後、ファンや関係者ら約400人が出席した前夜祭で、決意表明を行った。

　藤井は「飯塚市は筑後炭田で栄えた街だとは知っていたが、訪れるのは初めて。スイーツが有名なので、楽しみにしています」と“勝負スイーツ”に思いをはせた。対局場となる麻生大浦荘は、炭鉱で財をなした「筑豊御三家」の1つ、麻生家の別邸。木造入り母屋造りの和風建築で、飯塚観光協会によると、大正末期に麻生太郎元首相の曽祖父、麻生太吉氏が建てた。「景色もすばらしい。一局一局が大事になってくるので、全力を尽くしたい」と語った。

　両者の対戦成績は藤井の18勝4敗。連勝でタイの追いつきたい渡辺は「第4局は7番勝負の中盤戦から終盤戦になる。集中して頑張っていきたい」と意気込んだ。【松浦隆司】