ワグネル保有の戦車(ロシア国防省報道部提供、AP=共同)
ロシア国防省は12日、先月下旬に反乱を起こした民間軍事会社ワグネルが保有していた戦車や装甲車など2千両以上の大型兵器と2500トン以上の弾薬類、2万を超す銃器の引き渡しを受け、保管施設への輸送が完了しつつあると発表した。
ウクライナ侵攻で一定の戦果を上げたワグネルの事実上の武装解除とみられる。ワグネルの兵員は計約2万5千人。国防省は通信アプリで、戦車や大量の銃器などが野外に並べられた映像を公開した。
国防省のコナシェンコフ報道官によると、ロシア軍が引き渡しを受けた中にはT90、T80などの戦車のほか移動式防空システム「パンツィリ」や自走式多連装ロケットシステム「ウラガン」などの重火器が含まれる。兵器は必要な修理を受け再利用される。
ワグネルはウクライナ東部バフムトの攻略などに加わったが、ワグネルの創設者プリゴジン氏はロシア軍から攻撃を受けたと主張し、反乱。プーチン大統領に「裏切り」と非難され、いったんベラルーシへの亡命が決まった。