高温傾向が続く!今年の冬に雪が少ない可能性

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今年の春と夏は、記録的な高温となりました。そして、この秋もまだまだ残暑が厳しく、季節の進みがゆっくりです。高温傾向は冬に向かっても続く見込みです。

今年の春と夏、記録的な高温の影響

今年の春は、成層圏突然昇温という現象により、高温が続きました。成層圏突然昇温は、降水や気象現象が起こる対流圏よりも上の成層圏で発生する急な温度上昇です。この現象により、偏西風が蛇行し、日本付近は暖かな空気に包まれることになりました。

北日本や東日本、西日本を含む全国的に、春の平均気温が高くなりました。この中でも北日本と東日本は、1946年の統計開始以来、春として最も高い気温となりました。

また、春には南米ペルー沖で海面水温が平年よりも高くなるエルニーニョ現象も発生しました。通常のエルニーニョ現象では、西太平洋の海面水温が低下し、対流活動が弱まるため、日本の夏は低温傾向になります。しかし、今年の夏は通常とは異なり、太平洋全体の海面水温が平年よりも高くなりました。そのため、太平洋地域全体で対流活動が活発化し、結果として日本でも高温が続いたのです。北日本、東日本、西日本では、1946年以来最も高い夏の気温となりました(西日本は1位タイ)。

この秋も高温傾向が持続

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今年の秋は、エルニーニョ現象がピークに向かう期間です。さらに、正のインド洋ダイポールモード現象も発生する可能性があります。正のインド洋ダイポールモード現象は、エルニーニョ現象やラニーニャ現象とは独立した海洋の変動であり、インド洋の海面水温が南東部で低下し、西部で上昇する現象です。逆に、負のインド洋ダイポールモード現象では逆の傾向が見られます。これらの現象は、夏から秋にかけて発生することが一般的です。

今年の秋は、西部太平洋熱帯地域の海面水温は低下する予想ですが、正のインド洋ダイポールモード現象の影響により、対流活動は依然として活発な状態が続くと予想されます。そのため、太平洋高気圧の後退も遅く、残暑がなかなか終わらない状態が続くでしょう。また、本州周辺では秋雨前線や湿った空気の影響を受けやすく、沖縄や奄美、西日本や東日本の太平洋側では、平年よりも多い降水量が予想されます。秋は台風のシーズンでもあり、今年は秋雨前線や台風の影響が長引く可能性があります。

大雨に備えて、側溝の掃除や家の周りの水はけの確認など、日常からの備えが重要です。

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