ロシア軍が浪費する数百の弾薬、ダミーが偽物かどうか見破るのは困難

画像や映像に基づいて見積もられる損害数と実際の損害数にはギャップがある

ウクライナ企業のメトインヴェストは、ロシア軍が破壊することで高価な弾薬を浪費しているとされる、精巧なダミーを250以上も供給していると発表しました。このニュースは、米国のCNNや英国のガーディアンでも報じられました。ウクライナ人従業員によれば、既に数百のダミーがロシア軍によって破壊されたとのことです。ロシア軍は高価な弾薬を浪費しているという意味です。

最新のダミーは、見た目だけでなく赤外線センサーでも偽物かどうか見破るのが難しいと報じられています。ウクライナ人が作り出すダミーは、ロシア人の一歩先を行っているようです。取材に応じたメトインヴェストの従業員は、「敵も馬鹿ではないので、戦場の現実に適応しなければならない。新しいダミーを送り出しても敵に破壊されなければ設計に何か問題があったことになる。最新のダミーには兵器の熱特性を模倣するトリックも仕込んでいる」と明かしています。このような発言からは、膨張式のダミーでは効果が低いことが伺えます。

メトインヴェストはさまざまな種類のダミーを製造しており、その数はD-20、M777、迫撃砲、防空レーダーなど数え切れないほどです。ウクライナ人は、「既に数百のダミーがロシア軍によって破壊された」と自慢しています。一方で、本物のM777は数百万ドルもするが、ウクライナ人が作り出すM777のダミーは1,000ドル未満で作られているそうです。メトインヴェストの従業員によると、「我々にとって重要なのは製造したダミーの数ではなく、破壊されたダミーの数だ。早く破壊されるほど良いニュースと言える」と述べています。

この話題に関連して、ロシア軍も戦場でダミーを使用しているとウクライナ人は述べています。従って、これまで両軍が報告した「敵装備の破壊」の一部は、実際にはダミーの破壊だった可能性があります。したがって、画像や映像に基づいて見積もられる損害数と実際の損害数にはギャップがあると思われます。

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